Magnificent View #1088
ルルド(フランス)


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 ルルドはピレネー山脈の麓にある街。人口1万5000人ほどと規模は小さいが、カトリックの聖地として、年間500万人もの人が訪れている。

 寒村だったここが一躍有名になったのは、1858年のこと。ある日、貧しい少女が洞窟のそばで薪拾いをしていると、目の前に聖母マリアが現われた。その後も17回にわたって聖母は出現し、少女に洞窟の下にある泉の存在を教えた。

 少女以外に聖母の姿は見えず、人々は懐疑の目を向けていたが、泉から湧き出る聖水を飲んだ人が次々と病を治すという奇跡が頻発したことから、たちまち噂に。

 そんな不思議なできごとから数年後、泉はカトリック教会も公認の地となり、ご覧の大聖堂も建立された。

 ところで、泉の水は本当に万病を治すのだろうか? 専門の医師団の調査によると、この水を飲んだことが理由だと主張する多くの人の治癒には、別の医学的根拠が見つかっている。だが、なぜ治ったのか医学的には説明できず、奇跡としか思えないケースもわずかにあるのだという。

文=芹澤和美