旧車の増税、これは古いクルマのオーナーはもちろんのこと、その世代のモデルのファンにとって、もはや切っても切れない話題ではないでしょうか?このテーマでの記事について、もっともっと、ユーザーの生の声を具現化できないか?との思いから今回のアンケートを実施させていただきました(予告なしの急なアンケート実施ならびに3連休の実施という状況にも関わらず、ご協力いただいた読者の皆さま、本当にありがとうございました!)。

この記事に共感いただける方、共感できない方、異論反論。さまざまなご意見をいただけると幸いです。

カレントライフで実施した旧車・増税に関するアンケートとは

旧車 自動車税 増税

旧車・増税に関するアンケートは、合計5つの質問をさせていただきました。アンケート実施期間は、2016年10月14日(金)〜10月17日(月)までです。カレントライフ読者の皆さんは、「古いクルマが好き」な方が多い点も踏まえて、率直なご意見をもらえるよう、すべて匿名での回答としてシンプルな質問だけにしてあります。

Q1.いま所有しているおクルマは初年度登録されてからどれくらい経過していますか?

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アンケートの結果では、自動車重量税がもっとも高くなる、車齢18年を経過している方が61.5%と過半数を超えました。13年を経過している方と合わせると、実に85.7%となります。母数が少ないとはいえ、まだまだ車齢が長いクルマを所有している方がたくさんいらっしゃるのです。

Q2.所有しているクルマに乗る頻度は月に何回くらいですか?

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アンケートの結果では、月に5回以上乗る方が51.3%、3〜4回の29.5%と合わせると80.8%となります。これはつまり、趣味で乗っている方だけでなく、実用車として使用しているケースも多々あるのではないかと推測されます。

Q3.平成27年(2015年)の税制改正の時点でクルマを手放そうと思いましたか?

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「手放すつもりはなかった」が85.9%と圧倒的多数です。それほど強い意志を持って所有している方がたくさんいらっしゃるということの表れでしょうか。手放したら限りなく100%に近い確率で買い戻すのは困難ですし…。

Q4.自動車重量税が現時点からさらに加算された場合、手放す可能性はありますか?

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やはり「手放すつもりなし」が66.7%と圧倒的多数です。増税&愛車への思い入れの完全勝利です。「増税額次第」が28.2%という、理想と現実の狭間で揺れる恋心…ならぬ愛車精神のようなものが感じ取れます。どれほど大切な愛車でも、家族や生活を優先しなくては、という方がいらっしゃるということでしょうか…。

※Q5に関してはフリー回答形式となっています。読者の皆さまからいただいたご意見を(可能な限り)原文のまま掲載いたしました。ボリュームがあるので、記事の後半にまとめてあります

車齢に応じてきっちり税率が高くなっている現状

そして、こちらのアンケート結果も気になるところです。

●[参考]車体(取得・保有)課税の国際比較〔12年間使用した場合〕
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出典:JAF『自動車税制に関するアンケート調査』結果より

●[参考]本来の税率を上回る税率が課せられている税目
旧車 自動車税 増税
出典:JAF『自動車税制に関するアンケート調査』結果より

こうして見ると、車齢13年超および18年超の車両に関する本来の税率との比較ができます。車齢に応じてきっちり税率が高くなっていることが分かります。以下の記事でも、ヨーロッパ諸国の状況を現地スタッフが調べたものを掲載しています。併せてご覧ください。
▼EU諸国の自動車税制は、クラシックカーに対する姿勢が明確に日本と違う
http://current-life.com/life/eu-classiccar-taxation/

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新車新規登録から13年を経過した自家用乗用車に対しては、自動車重量税及び自動車税において、重課(より重い税率を課す措置)がなされてきました。また、本年度(2016年)より自動車重量税の重課の措置がさらに強化され、軽自動車税にも重課の措置が新たに導入されました。このことについての調査結果は以下の通りです。

旧車 自動車税 増税
出典:JAF『自動車税制に関するアンケート調査』結果より

JAFのアンケートだけに母数が62,510件とかなり多いです。そのなかの84%ですから、実に5万人以上が反対の意思を示していることが分かります。

旧車とまでは限定されていませんが、引用元となる以下もあわせてご覧ください。
▼「JAFの自動車税制改正に関する要望活動」
http://www.jaf.or.jp/profile/report/youbou/documents.htm

カレントライフは、ラジオ番組のようなライブ感と距離感を大事にしたい

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この件に関しては編集部内でも議論を重ねました。メディアとしてあくまで中立の姿勢を貫くべきではないのか?という声がなかったわけでもありません。しかし、雑誌やWebを含めた数ある自動車メディアのなかで、読者目線での明確な姿勢を打ち出してもいいのではないか?との結論に達したのです。

紙媒体では一方的に情報を届けることが主になりがちですが、Webメディアなら今回のように記事を読んでいただける方の意見に耳を傾け、双方向でやりとりができるという利点があります。つまり「メディアと読者の距離がより近い」のかもしれません。筆者自身もかつてラジオ番組の製作をやっていましたが、Webメディアjはラジオ番組の生放送に近い感覚かもしれません。収録放送ではリスナーに向けた一方通行になりがちですが、生放送だとメールやFAX、twitterの書き込みなど、ダイレクトに反応が返ってきます。そのライブ感をカレントライフでも表現できないかと常々考えています。今回のアンケートもその一環なのです。

このまま黙っていたら、旧車の増税に歯止めが掛からないのでは?という懸念

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車齢だけでなく、オーナーが年齢が重なれば現代のクルマより快適装備が取り付けられていない、クラッチを切るのが辛い…等々、身体的な理由で手放す方もいらっしゃいます。増税が手放すかどうかの迷いにトドメを刺すこともあるでしょう。また、部品の調達および確保に苦労している方も少なくありません。貴重なクルマが日本国内で流通せず、すぐさま海外へと流れていってしまうことも充分にありえます。

一度、国外に出たクルマが再び日本の地を踏むことは相当に困難であることはこれまで何度もお伝えしてきました。そして不動車ならともかく、スクラップになってしまったクルマが元に戻ることもかなりの確率でありません。こぼれた水は元には戻らないのです。

運転するのも厳しくなってきたし、そろそろ手放そうか…。変わりに新しいクルマを…そんな方に引導を渡す施策に、結果としてなるのでは?と思えてなりません。

Q5.自動車税増税に関して、ひとことメッセージをお願いいたします(フリー回答形式/順不同)

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すべては掲載することはできませんが、編集部にてピックアップさせてもらったユーザーの生の声をまとめました。※基本的に原文のままです

■ドイツHナンバーやヨーロッパ諸国関連に関するご意見

・ドイツのHナンバー制度を見習って欲しいです
・ドイツのHナンバーを参考にして頂きたい。
・ドイツのように大幅な改造車でなければ減税してほしいです。
・米国でなくドイツを見習いましょう。
・物を大事にして、なぜお金を余計に払わなきゃいけないのかが、よくわからない。ドイツを見習ってほしい。
・時間とお金をかけて丁寧に整備をしております。ハイブリッド車やFCVの優遇はともかく旧車に増税など愚の骨頂。昭和の技術者の魂をないがしろにして、何が物作りニッポンだ。笑わせるな。メーラーが新車を買わせようとする策略を国が後押ししているエコカーと言いながらも製造工程で電気や熱、煙を出す欧米の自動車文化を見習って欲しい‼︎
・イギリスみたいな税制を日本の旧い車にも与えて下さい。
・同じ自動車大国としてドイツを見習え。
・ドイツを見習って自国の工業の歴史を敬いなさい!
・日本の経済発展と自動車文化はとても密接な関係にあり、ヒストリックカーやビンテージカーは世界的な文化遺産だと感じます。日本が高い世界的な基準に達した成熟した国家ならば、この近代発展の産物として保護するべく活動するのが望ましいと考えます。アジアの中でもヨーロッパなみに文化を尊重しよりヒストリーを大事にする国家を目指して欲しいと期待してます。増税では無く助成金などの保護対象にすべきです。

■古いものを大切に!というご意見

・物を大切にする文化を大切にしよう。
・家電感覚で車に乗る民度の低さの表れ
・物を大事にしている人に増税する発想が理解できません。
・新しい車を古い車を長く乗ることは、ひいては地球温暖化防止につながる。
・旧いから増税と言うのは納得出来ない。ヒストリックカーと言うより実用として所有している。
・車に愛を!
・古いクルマの税金を上げて新車に乗り換える事を推奨するような事は本当の意味でのエコでは無いと思う。
・物を大事にすると言うこと忘れてしまっているのではないでしょうか。車もレガシィではないでしょうか!
・元来日本には物を大事にするという文化がありました
・旧くても残さなくてはならないものはあります。
・旧いものを大事にしない文化はありえないと思います。
・物を大切にするのが、大切な事だと思いますが、如何でしょうか?
・燃費と税額をリンクさせるのは大量販売車のみにすべき!ホイホイ買い換えず乗り続けるのもエコだ!!
・古い車ばかり重課の対象にして乗り換えるのが本当にエコなのでしょうか?車を大切にする文化を大切にしたいと切に願うばかりです。
・ものを大切にするものはバカを見ますかね〜
・日々の足としてでは無く純粋な趣味としての旧い車。それを大切に維持していくというのは大切な事だと思います。決して裕福層だけが旧車を趣味にしている訳では無くて、少ない所得でも旧い物を大切に愛情を持って古き良き文化品としての旧車を維持している方は他にも大勢います。それを増税されるとなると心の癒しとなる旧車を手放すことになります。
・気に入ったものを大事に長く持つ事を否定されては、モッタイナイ精神にも反していると思うが、諸外国に対して恥ずかしくないのか!
・車を大事にするということをもう一度考えてみてください。
・リサイクルをうたうのであれば、古い車にこそ現在すべきだと思います。

■政治や税制度等に対するご意見

・税金を取るからにはそれを有効に活用した報告が欲しい。特に高速道路の無料化やガソリン税減税など、自動車大国と言われながら、文化として自動車を大切にしていない感は如何なものか?
・初度登録からの年数による軽減もするべきではないかと強く思う。
・一定の年数が経過したら、逆に安くして欲しい。そこまで維持し続けるオーナーは大切に管理し文化遺産を遺すことに貢献できる人だと思う。クルマに関心がない人は、その途中で淘汰されるであろう。
・クルマの税は走行距離で決めてほしい
・年式だけでなく年間の走行距離も考慮すべきだと考えます。
・一方で下げて税の公平性にかけます。もっと考えて頂きたい。酷すぎます。
・合理性のある徴税をしてください。
・重量税が上がるのは納得できません。
・なぜ、この国は自動車産業を主幹産業と位置付けしつつも、何でもかんでも取りやすいところから取るというコジキのような政策には絶対納得がいかない。
・自動車税は2Lまでは一律の金額にして欲しい
・旧車増税は、自動車税総額にどの程度影響するのか?日本は、工業製品に対し、リスペクトがなさすぎです。
・自動車税を上げる前にもっと節約出来る項目があると思うので、むやみに税額を上げないでほしい。
・新車からの税収が減った分を旧車乗りへの増税で補填しようとしているのでしょうか。
・ガソリンの二重課税も含めそれでなくても自動車関連は意味の不明な課税が多く、何処かで搾取されている疑念が拭えない。納得の出来る、増税の説明を求む。
・日本の政治家は、自動車産業から多額の献金を受け取っているからその業界がいかにしたら繁栄していくのか?だけしか考えていない。国会議員に旧車好きがもしいるならお目に掛かってみたいものだ。まあ増税に負けないように頑張って仕事するしかない。自分は87の930と98の528に乗ってますがね。
・「減税してくれ」とは申しません。せめて「追加税を止めてください」。
・利権構造のシワ寄せ?
・基本的に買い替え促進でない税制を望みます。環境うんぬんはもはや詭弁であり、自動車を文化として捉えておらず、単なる税を取り易い工業製品としか捉えていないこの国の自動車産業は、いずれ自らの首を絞める結果になると思います。古きものに価値を見い出し、大切に使う文化がかつての日本にあり、それを論じないことはこの国の行く末を暗くするものであります。旧車乗りは重量税や自動車税増税のみならず、車検でも様々な嫌がらせを受けている現実があります。こういった現状を改善し、少しでも自動車を文化として価値を認めることがこの国の自動車産業の今後の礎になると思っています。
・無駄遣いを止めて下さい
・燃料課税に統合して単純化せよ。燃料を使った分だけ課税。沢山走って沢山影響を出す分課税というのが極めてわかりやすい。形ばかりの燃費数値をカタログに上げるようなミニバンやSUVからも燃料使って排気した分をしっかり徴税しろ。
・自動車重量税は暫定措置で増税されて40年ぐらい経ちますが、そのことの方が問題だと思います。
・360cc軽四だが、それも含めて2015年3月までの届け出車はせいぜい既得権的な発想でベース7200円の重課税率なら少しは理解してやろうかとも思わなくもないが、いきなり倍増近いのは「黙ってそうなヤツから搾り取っておけ」だな。
・税金である以上、義務なので支払いますが27年落ちの旧車でもメンテナンスさえしっかりやっていれば毎日乗れます。毎日乗れる車なのに旧いだけで税金を余計に払わなければいけない理由なんて無いと思います。是非とも再検討をお願いいたします。
・エコカー減税の税収不足分を旧型車の税金を増税する事で補填する事はやめていただきたいと思います。
・自動車文化の衰退に減税を望んではいません。ただ、もはや絶対的少数となった古い車を無くしたい役人には怒りしか湧かない
・環境の事もあるのでしょうが、それであれば全体の自動車税を増税すればいいのでは。
・日本国内での初年度登録は平成5年ですが、車両その物は1963年式で53年前の車です。只でさえ個体数が少なく、趣味で月に数回動かすだけなのに増税では、こうした希少な車を一般的な所得の人は維持していく事も難しくなってきます。自動車大国の日本は只でさえ自動車にまつわる税金が色々ととられているのに、更に増税では古い車を所有していく事すら難しくなってしまいます。

■その他のご意見

・車を趣味として楽しめない時代が来た。生活に必要な軽自動車しか所有出来ないですわぁ…
・増税すればするほど、若者のクルマ離れが加速します。
・50年前の車に乗っていて排気ガス等で環境汚染をしてしまっていると言われれば増税は致し方ないと思います。免罪符のような物ととらえております。
・車がないと仕事ができない、生活が成り立たない人には大打撃。
・増税を反対する意見が多いですが増税は当然の事です、古い車を大切にする事が悪い事とは思いませんが文句があるなら手放せばいいのではないでしょうか?なぜ増税するのか、それは新車を買ってもらう為です。新車を買って貰えなければメーカーは古い車の部品を皆さんに提供する事も出来ませんよ?
・地方では車が一人一台なので、正直増税は困る
・1988年式の車に乗っていますが、同年代の車は今では殆んど見なくなってきています。
・趣味の高級外車の旧車と国産大衆車の古いのと別けて欲しい。
・自動車保険も距離別になって来ている今 環境含め日常使いは皆無です
・新車への買い換えが、したくてもできない弱者いじめ、、、やめて欲しい、、。
・今は仕方ないにしろ、いずれは対策を講じてほしい
・旧車は基本的に贅沢品です。だから、税の軽減を求めるのはどうかと思います。ただ、普通の車と同水準にして欲しいとは思います。走行距離は少ないので環境負荷は掛けてないから。ましてや所得の多くない車が必要な世帯が古い車を安く買って生活のために乗るのに増税はいかがかと思います。
・古いクルマはただでさえ修理や維持にもお金がかかる。

このメッセージこそ、ユーザーの生の声です。なかには「旧車は基本的に贅沢品」というご意見もありました。確かにその側面はあるかもしれません。しかし、長く1台のクルマを愛用する方のなかには、趣味車としてではなく「生活の必需品」や「家族の一員」として欠かせない存在である方も相当数含まれているのではないかと推察します。

筆者の自宅近くにも「55ナンバー」の初代ホンダCR-X(いわゆるバラードスポーツ)をお乗りの方がいらっしゃいます。見た目はフルノーマル。どうやら毎日の通勤の足として使用しているようです。このクルマ、どう少なく見積もっても30年くらい前に生産されたクルマであることは間違いありません。最新モデルに乗り換えれば燃費も格段にいいクルマになりますし、維持費も抑えられるでしょう。オーナーさんと話したことがないので乗り続けている理由は分かりませんが、何らかの「乗り替えたくない理由」があるはず。こういったオーナーさんが日本中にいるのではないかと思うのです。

一般財団法人自動車検査登録情報協会によると、乗用車の平均使用年数(初度登録年度ごとに1年前の保有台数と比較し、減少した車両を1年間に抹消された車両とみなして、国内で新規(新車)登録されてから抹消登録するまでの平均年数)は、平成28年のデータで12.76年でした。10年前の平成18年は11.10年、20年前の平成8年は9.27年でした。確実に延びてきているのです。代替促進という点において、心太式に古いクルマが隅に追いやられるのはやむを得ないかもしれません。

しかし、一度スクラップになったクルマは2度と元の姿には戻ることができません。現在の技術の礎となったクルマたちとそれを大切に乗るユーザーに対して、何らかの優遇措置があってもよいのではないでしょうか?今回のアンケートでその思いを新たにしました。

改めて、アンケートご協力いただいた皆さま。本当にありがとうございました!