「神戸新聞杯・G2」(25日、阪神)

 来年2月いっぱいで定年を迎える長浜博之調教師(70)=栗東=にとって、菊花賞は最後のクラシック。アグネスフローラで桜花賞、アグネスタキオンで皐月賞、アグネスフライトでダービー制覇など“アグネス”と深い縁を持つ師が今週、アグネスフォルテを仁川へ送り出す。22日の最終リハでは好時計をマーク。久々でも仕上がりは上々だ。

 軽快な動きで出来の良さを伝えた。アグネスフォルテは栗東CWでフォルシャー(5歳500万下)と併せ馬。2秒1追走する形から、最後は一杯に追われて2馬身半先着。6F79秒1−38秒6−12秒6をマークした。4カ月ぶりだが、騎乗した松山は「動きも良かったし、重め感もありません」と仕上がりの良さを強調。長浜師も「順調。動きもいい」とうなずいた。

 その先に菊花賞をにらむ秋初戦。主戦は休養効果を口にする。「休養前よりも雰囲気はいい。折り合いに課題がありましたが、落ち着きが出たことで良くなっています。実戦でも折り合えば」と成長ぶりに好感。ダービーがデビュー以来、最低の馬体重(430キロ)。長浜師は「使ってきていたし、体も減ってカリカリしていた。放牧先から太って帰ってほしかったけど、気性がカッカしているから」と馬体重が戻り切っていないことを少し不満げに話した。

 フォルテは思い入れのある血統だ。4代前の母系には父・彦三郎元調教師が手掛けたオークス馬アグネスレディー。意志を継いだ長浜師は、その子アグネスフローラで桜花賞、さらにその産駒アグネスフライトでダービーを制し、クラシック3代制覇を達成した。「お世話になったアグネスさんの馬。オーナーも自分の定年に合わせて、どれだけの種牡馬をつければ、ここまで来られる馬が出る、と。子どもがそれなりに競馬をして、その通りに来ているのは良かった。最後でも(クラシックに)使える馬が出たことだけでいいことだよ」と目を細める。菊花賞は師にとってのラストクラシック。花道を飾るため、秋初戦を好発進といきたい。