日経平均株価が年初から10%以上も下落する相場環境だったにもかかわらず、実は15%以上も上昇した日本株を投資対象とする投資信託がいくつもあった! 現在発売中のダイヤモンド・ザイ(11月号)に掲載された「日経平均株価に勝った日本株投資信託&人気投信の実力審査」から、2016年1〜7月の勝ち組投資信託ベスト10を公開!

円高などの影響を受けにくい中小型株に
特化した投資信託が好成績を達成する結果に!

 年初から日本株の不調が続いている。今年1月4日に1万8450円だった日経平均株価は、2月15日に1万4952円と19%も下落。5月にはいったん1万7500円台まで持ち直したものの、6月には再度1万5000円割れを記録。そして7月29日の終値は1万6569円と、1月4日からみると10.2%も下落した。結局、9月29日の終値も1万6693円と、年初には遠く及ばない。

 しかし、日本の株式市場全体が停滞ムードになっているのかと思いきや、実は日本株を投資対象としながら好成績を挙げている投資信託もある。しかも、なかには1〜7月で基準価額が15%以上も上昇した投資信託もあるのだ。重ねて言うが、同じ時期に日経平均株価が10%以上下落していたにもかかわらず、だ。これは大変な好成績と言える。

 日本株を投資対象にした投資信託の中で、好成績を達成した上位10本を示したのが下の表だ。投資信託の名前を注意深く見ればわかるように、好成績を達成した上位10本のほとんどは中小型株を対象にした投資信託だ。投資対象を中小型株に限定しない投資信託では、2位の「JPMジャパン・テクノロジー・ファンド」、8位の「攻守自在[BNYメロン・日本株式ファンド市場リスク管理型]」、9位の「JPMザ・ジャパン」がランクインしているが、7月の組み入れ上位に大型株を入れているのは、8位の「攻守自在[BNYメロン・日本株式ファンド市場リスク管理型]」のみとなっている。

 なお、1位の「いちよし・インベスコ中小型成長株オープン」の運用会社であるインベスコ・アセット・マネジメントが運用する「インベスコ・ニッポン新興成長株ファンド」と「インベスコ店頭・成長株オープン」もほぼ同じ成績だった。

 好成績だった投資信託のほとんどが中小型株を投資対象としていたことについて、楽天証券経済研究所・ファンドアナリストの篠田尚子さんは「為替」の影響を挙げる。2016年1月には1米ドル=120円台だった米ドル/円のレートが、7月には1米ドル=100円を割れるまで円高が進んだのだ。

「円高が進行したことで、自動車をはじめとする大型株は不振となり、大型株を対象にした投資信託の成績もマイナスになりました。でも、中小型株に特化した投資信託や、大型株にも小型株にも投資するブレンド型の投資信託の場合、中小型株にもともと内需系が多い関係で、為替の影響を受けなかったり、下落を回避することができました。つまり、1〜7月は中小型株を多く組み入れている投資信託が力を発揮しやすかったのです」(篠田さん)

 逆に言えば、この局面でプラスのリターンを取れなかった中小型株を投資対象にした投資信託には銘柄選択などにおいて「何らかの理由がある」(篠田さん)ことになる。銘柄の「目利き」が問われる局面だったといえそうだ。

 ファイナンシャルリサーチ代表の深野康彦さんは「今の流れは、大型株に投資する投資信託より中小型株に投資する投資信託」と言う。

「あまり知られていない、アナリストがカバーしていない中小型株を買うほうがリターンを上げやすい環境です。そうした株を発掘してくれるのが中小型株を投資対象にした投資信託。その意味で、投資信託のレポートに記載されている組み入れ上位銘柄は、個別株投資をしている個人投資家にも重要な情報と言えるでしょう」(深野さん)

 ただ、現在の環境がずっと続くとは限らず、大型株が優位になる局面が来ることも予想される。

「大型株が上昇して市場全体が上がるような場合、中小型株は注目度が下がってしまい、置いてけぼりになる可能性はあります」(篠田さん)

 また、中小型株は値動きが大きい。個別株でも一度下がると取り戻すのには時間がかかるが、投資信託の場合はより大変で、「1回大きく下げてしまうと資金流出が加速して、下落分を取り戻すのはかなりハードルが高くなる」(篠田さん)リスクもある。

 大型株中心に投資する投資信託と、今回好成績を上げた中小型株に投資する投資信託を併せて持つことが、中長期的な好成績を上げるためには効果的といえそうだ。
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