「ゴールデンクロスで買ってデッドクロスで売れば勝てる!」「『節分天井・彼岸底』で売買すれば100戦100勝!」――。

世で言われる投資の常識の中には、実のところウソも少なくない。そんな衝撃的事実を過去の株価分析から説き明かしてくれるのは、『最強の株式投資法』の著書がある加藤浩一さんだ。今回は、現在発売中のダイヤモンド・ザイ2月号の「2017年『株』全予測&正しい儲け方」特集のなかから抜粋して、チャートにまつわる「投資の常識”3つのウソ”」を紹介しよう!

投資の常識のウソ(1) 
あの有名な「節分天井・彼岸底」で売買すれば100戦100勝!

 古くから経験則のように言い伝えられてきた、いわゆる“アノマリー”の一つがコレ。

 “新春相場”で値上がりした株価も節分(2月3日)のころには天井を打つ。そして、決算期末に向けての売りが一息つくお彼岸(3月20日)のころには下げ止まり、底値を迎えるという株価の動きの傾向を示すものだ。

 しかし、右のグラフをご覧あれ。これは日経平均連動型のETF(上場投資信託)を、2003年から13年間、「2月4日信用売り→3月21日買い戻し」を繰り返した資産推移を示したもの。一目瞭然で資産は大きく減っていることがわかる。

 つまり、真実の投資の格言はむしろ逆。「節分安・彼岸高」と言い表すほうが適切という皮肉な結果となったのだ。

<真実>
「節分安・彼岸高」という逆の結果に。個別銘柄でも有効性はなし!

投資の常識のウソ(2)
ゴールデンクロスで買ってデッドクロスで売れば勝てる!

 移動平均線とは、一定期間の株価の終値の平均値をつなぎ合わせた折線グラフで、短期線と長期線の2本の組み合わせで株価のトレンドを見ることができる。その基本的定説が、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜くと買いサインの「ゴールデンクロス」、逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を下抜けると「デッドクロス」となり、売りサインになるというものだ。

 では、約15年間、トヨタ自動車の株を、その通りに愚直に売買し続けたらどうなるか。

 最も一般的な5日の短期線と25日の長期線の2本の移動平均線を使って検証したところ、繰り返せば繰り返すほど損が積み上がる恐ろしい結果に……。

 もちろん移動平均線そのものが使えないというわけではないが、すべての銘柄を同じ期間の移動平均線を使って売買を判断をするのは御法度といえそうだ。銘柄ごとのベストな期間の組み合わせを探すのが重要なのだ。

<真実>
初期設定のままの移動平均線を使うクロスでの売買に効果なし!

投資の常識のウソ(3)
10%の儲けで利益を確定し5%での損切り厳守で勝てる!

「損切りは早く、利は伸ばせ」という格言がある。ではその通り、先の日経平均連動型のETFを5日と25日のゴールデンクロスで買って「10%で利益確定、5%で損切り」を実行したら、またもや意外な結果で、プラスになったのはわずかな期間だけだった。実は、損切りを早くすることで、「利益確定よりも損切りされる機会が多くなり、資産をじわじわと減らす結果になることが多い」と加藤さん。

 損切りが早過ぎても勝てないことが証明される結果に。

<真実>早目の損切りでは資産は守れずむしろ逆に損切り貧乏に!

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 なお、今回紹介した記事は、ダイヤモンド・ザイ2月号の大特集「2017年『株』全予測&儲け方」のごく一部。大特集は、さまざまな日本株や投資信託の予測と儲け方のコツを紹介する充実の内容となっている。

 その他の日本株の特集では、注目の「上場全3619銘柄の最新理論株価」「2017年 新春 買っていい×買ってはいけないをズバリ判定! 人気の株500激辛診断 買いの10万円株139」など、運用の参考になる情報が勢ぞろい。「相続 不動産 贈与ほか 庶民も大増税で窮地に! 富裕層に学ぶ節税6カ条」など、株以外の特集も掲載されている。ダイヤモンド・ザイ2月号は全国の書店のほか、アマゾンや楽天ブックスでも好評発売中!