高校生が主役の映画やドラマは、いつの時代も若い子に人気がありますよね。毎日をお仕事で過ごす大人のみなさんは、もう自分とは程遠い世界だから観ても仕方ない、なんて思っていないでしょうか? みなさんは、どのような学生時代を過ごされましたか? 部活には入っていましたか? 好きな人は、いたでしょうか。……そんな青春の時を、最後に思い出したのは、いつですか?今回は「主役が高校生」「アニメ」「美麗な描写」というものに焦点をあて、普段忙しく過ごしている大人の方々におすすめの「青春アニメ」作品をご紹介します。

1:君の名は。(2016年)

まずご紹介するのは、2016年8月26日に上映を開始した映画『君の名は。』。国内外から注目を集める新海誠監督の作品です。前作『言の葉の庭』から3年経って発表された、オリジナル長編アニメです。
山深い田舎に住む女子高生・宮水三葉が、ある日東京の男子高校生になる夢を見る、というところから物語はスタート。日頃から都会に憧れを抱いていた三葉は、その夢の中で、都会での日常を思いきり満喫します。しかし、その頃東京に住む、ある男子高校生も同じくして、夢の中で田舎の女子高生になる夢を見ていたのでした。
都会に並ぶ均整のとれたビルの町並み、そして対照的に、三葉の暮らす田舎ののどかな自然。そんな描写に、気づけばあなたはのめり込んでいることでしょう。

2:ちはやふる(2011年〜2013年)

次いでこちらは、「競技かるた部」に所属する高校生・綾瀬千早を中心に繰り広げられる青春テレビアニメです。彼女たちが取り組むのは、かるたはかるたでも「競技かるた」というあまり馴染みのないもの。この作品によって、現代に競技かるたを浸透させたとも言われています。2016年には、広瀬すずさん主演で実写映画化もされたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
本作では、かるたに描かれる百人一首の世界の、スケールの大きな情景の描写を楽しめます。また、かるたを行う際に纏う彩色豊かな着物や、畳の上でかるたを捌く指の先まで、驚くほど細かく丁寧に描写されているのです。競技かるたを知らない方も、この作品を見たらその魅力にはまってしまうことでしょう。

3:時をかける少女(2006年)

最後にご紹介するのは映画『時をかける少女』。原作は1967年の筒井康隆さんのSF小説ですが、1883年に原田知世さんを主演に映画化して以来、幾度となく映画やドラマ化されてきました。今も昔も根強いファンがおり、作品も形を変えて受け継がれているのですね。2006年のアニメ映画では細田守さんが監督を務め、各国の映画祭で多くの賞を受賞しました。
東京の下町に住む高校生・紺野真琴は、ある日理科準備室で不思議な体験をします。
さらにその後、自転車のブレーキが下り坂で壊れ、そのまま踏み切りに突っ込んでしまうというというアクシデントが。しかし気が付くと、なんと時間が少し前に戻っており、助かったのです。叔母はそれを「タイムリープ」だと言いました。真琴は次第に「タイムリープ」を自在に使い、日常を変えていってしまいます。
下町の懐かしい雰囲気、生活感のある部屋の美術なども美しいですが、なんと言ってもこの映画で観てほしい美術描写は「空」です。青い空、夕暮れ時の空、さまざまな空がキャラクターたちの心情とマッチしていて、非常に美しい構成となっています。

いかがでしたか? 普段あまりアニメを観ない方も、一度ご覧になってみたら、きっと想像以上に細かく、アニメならではの彩色や情景に驚くことと思います。忙しい毎日を過ごす大人だからこそ、ただぼんやりと、普段思い出さない学生時代に思いを馳せる時間をつくってみては……?

文●ロックスター金谷