歌手で俳優の福山雅治の3年ぶりの主演映画『SCOOP!』が、10月1日に公開される。『モテキ』『バクマン。』の大根仁監督との初タッグで、芸能から政治まであらゆるネタを追いかけるフリーのカメラマン、いわゆるパパラッチ役に挑戦。これまで演じてきた役とは一線を画すキャラクターで新境地を開いている。

その都城静は、髪はボサボサでヒゲ面、振る舞いも粗暴で口をつけば出てくるのは下ネタばかり。かなり大胆にイメージ一新といったところだが、本人は「本当に面白い。アクションあり、芸能スクープあり、セクシーありの、最新型の日本映画を代表する全方位型エンタテインメント」とまで言ってのけ、作品に対する自信のほどをうかがわせる。

もともと「この役をやりたい」と思ったことがなく、「自分で完成品を見たいと思うかどうか」が出演を決める判断基準。そのため、役になりきるための最大限の努力は怠らない。都城に関しては、まずはトレードマークともいえる革ジャンにこだわった。

クランクインの約1カ月前から日常生活で着て体になじませ、撮影中も常に身にまとっていたという。ある日の撮影終了後の夕刻、衣装のまま東京スカイツリーのテラスにあるカフェでビールを飲んだそうだが、一緒にいた共演のリリー・フランキーは「大変なことになるだろうなと思ったけれど、誰一人として気づかなかった」と驚く。さらにその後、訪れた近くのスポーツ用品店では、店主から「お兄さん、男前だね。俳優でもやったら」と言われたというから、その徹底ぶりは相当なものだ。

レギュラーのラジオ番組ではかなりキワドイ発言をすることでも知られるが、「ほぼ下ネタ」のセリフにも柔軟に対応!? 「男の下ネタ好きは、ちっちゃい子が言うウ○コと同じ。脚本に書かれてもいないのに言いたくなってくる」とノリノリでアドリブを実践している。かつてコンビを組んでいた写真週刊誌副編集長の横川定子(吉田羊)との口論シーンでは、言葉だけでなく体をこすりつける“行為”にまで及んだが、吉田には「アドリブの下ネタも、すごくナチュラルでした」と受け入れられている。

ちなみに、前述のスポーツ用品店はネット検索で見つけた「コカンスポーツ」という店だそう。

昨年9月に、女優の吹石一恵との結婚。ファンのOLがショックで会社を休むなど“ましゃロス”現象が起こった。今年8月には吹石の妊娠が分かり、今冬には“そして父になる”ことも明らかになった。

『SCOOP!』での都城は、時には違法すれすれの取材手法でスクープを連発する汚れ役の側面を持つが、半面、その危うさがピカレスクヒーローとしての魅力になっているのかもしれない。劇中でも、横川と長年のいい関係を続けており、新人記者の行川野火(二階堂ふみ)と衝突を繰り返しながらもきっちりハートを射止めてしまう。なんだかんだ言ってもモテているのである。

先ごろ行われた完成披露試写会も、ほとんどが女性。ファン800人が福山の一挙手一投足に黄色い歓声を上げる熱狂ぶり。タレントの人気が交際や結婚などを機に落ち着くといったことはよくあるが、こと福山に関しては全く当てはまらないようだ。

文=鈴木元/Avanti Press