富と名声を手にしているセレブたちだっていきなり成功したわけではないし、栄光を掴んだ後でも、その陰では意外な苦労をしている場合も。そんな苦労人なセレブたちを2週にわたってご紹介。今回は身内が起こした事件によって心を痛めた経験のある苦労人【壮絶編】をお送りします。

■オスカー女優は父親のDVに苦しめられていた

『マッドマックス 怒りのデスロード』でのかっこよさも記憶に新しい美人女優シャーリーズ・セロン。『モンスター』で念願のアカデミー賞主演女優賞を受賞し、今や押しも押されぬ彼女も、南アフリカ出身のためになまりが強く、女優業を始めた当初はオーディションに落ちまくったという苦労人。とは言え、南アフリカ時代の過去はもっと壮絶! 彼女の父親はアルコール依存症(かつ性依存症でもあったそう)で、昔から母親と幼いシャーリーズにしばしば暴力を振るっていたのです。シャーリーズが15歳の時、いつものように酔っ払った父親がシャーリーズにひどい暴力を振るい始めたため、殺されると思った母親が、思わず銃を手にとって父親を射殺してしまったのです。けれど、正当防衛が認められて母親は無罪に。以来、母ひとり娘ひとりで頑張ってきた親娘は今もとても仲が良く、公式の場にシャーリーズはしばしば母親を同伴しています。あまりこの事件のことは話さない彼女ですが、「依存症は周囲の人を苦しめ、信頼を失わせるのよ」とメディアで苦しい心境を語ったこともあります。

■同じくあのオスカー女優は家族を殺され…

映画デビュー作『ドリームガールズ』で、主演のビヨンセを食う演技と歌唱力を見せつけ、いきなりアカデミー賞助演女優賞を獲得。一気にスターダムにのし上がったシンデレラガールのジェニファー・ハドソン。これからスポットライトを浴びてきらびやかな道を進もうという2008年(オスカー受賞の1年後)、母親と兄、甥っ子が殺害されるという痛ましい悲劇に見舞われます。ほどなく姉の元夫が犯人として逮捕(現在、終身刑で服役中)されますが、ジェニファーはショックのあまり活動を休止。復帰するまでに1年以上かかりました。裁判では証人として発言するのも辛かったと言うジェニファー、今もなお「心の中で母と兄とはいつも会話しているわ」とインタビューで答えています。

■『スパイダーマン』のトビーの父親は強盗犯

サム・ライミ版『スパイダーマン』でトップスターの仲間入りしたトビー・マグワイアは、幼い頃、両親が離婚し、各地を転々しながら極貧生活を送っていたことがあります。現在はユニバーサル・ピクチャーズの重役の娘と結婚して逆玉の輿、2児の父親として平穏に暮らしていますが、そんな彼の父親は強盗の前科あり。トビーがテレビドラマの端役などで俳優活動を始めたばかりの1993年、当時の自宅の近所にあった銀行を白昼堂々、武器も持たずに襲撃(というか、訪問?)したトビー父のヴィンセント。「自分はガンだ。生きる希望がない」というメモを窓口で見せて金を要求してすぐに御用になったというから、何ともはや。誰も傷つけず、悪質ではなかったのがまだ救いかもしれませんが、駆け出しの俳優だったトビーはさぞや、心を痛めたことでしょう。

■ウッディ・ハレルソンの父親は殺し屋!

『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』や『ハンガー・ゲーム』シリーズなど、個性的でアクの強い役が得意なウッディ・ハレルソンは、道路で踊り狂って逮捕されたり、大麻合法化活動に熱を入れていたり、パパラッチの首を絞めたりなど、ご本人もかなりハチャメチャですが、父親はなんとマフィアの殺し屋だったというからすごい。子どもの頃、家を出て失踪していた父親が殺人容疑で逮捕されたということをニュースで知ったウッディ少年は、殺し屋の息子!と周囲からいじめられることに。この父親、連邦判事とビジネスマンを報酬を受け取って殺害した罪で2度の終身刑が言い渡され、2007年に獄中死しています。ウッディは長らく没交渉だった父親の晩年にはいい関係を築いていたと言われているので、辛かった過去は水に流したのでしょうか。

過去に振り回されたり、壮絶な出来事に見舞われても、スターとして成功し、活動を続けている彼ら。大きな苦労を乗り越え、きっと努力を続けているのでしょう。次回は、自らが抱える障がいを告白したセレブのエピソードをご紹介します。

文=安藤千晴