4月に公開されたアニメ映画『名探偵コナン 純黒の悪夢』。公開初日から3週連続でランキング1位を獲得し、興行収入も同作の劇場版シリーズ初となる60億円を突破したヒット作です。10月5日に予定されていたBlu-ray&DVDの発売が、予測を上回る予約が殺到し特典の製作が間に合わなくなったため延期することが発表されるなど今なおその人気に陰りは見えません。特に、同作でフィーチャーされていたふたりのキャラクター、赤井秀一(沖矢昴)と安室透の人気がすごく、8月25日に発売されたふたりの特典が付いた『週刊少年サンデーS』が売り切れ続出となるなど、社会現象ともいえるまでに盛り上がりをみせています。なんでもふたりの“深みのある関係”に魅入られているファンが多いとか……。

そもそも“赤井秀一”と“安室透”って誰?

『名探偵コナン』ファンならばもうお馴染みの二人ですが、「コナンは昔見ていたけど最近のキャラクターはよく知らない!」という人のためにまずはふたりのキャラクターについてご紹介。

赤井秀一は、黒の組織に所属した過去がある切れ者のFBI捜査官。組織にFBIだとバレて殺されたと思われていましたが、コナンの巧妙な策により“復活”します(この復活ストーリーも細かな伏線が素晴らしいのでぜひ原作を読んでみてもらいたい……!)。また、赤井は死んだと思われていた間、沖矢昴という別人になりすましてひとりで動いていました。

安室透は、ポアロで働く私立探偵。しかし、これは表の顔であり、正体は公安所属の降谷零。赤井同様に黒の組織にスパイとして潜入しています。また、“ある事件”をきっかけに赤井やFBIを深く憎んでいます。

ファンを虜にする“ふたりの複雑な関係”

ふたりの関係を複雑にしている“ある事件”とは、安室同様に黒の組織に潜入していた公安のスパイ、“スコッチの死”。スコッチは自分がスパイであることが組織にバレて死に追い込まれてしまうのですが、この死に対する安室の勘違いがふたりの関係を複雑にしているのです。

お互いに相手を警戒しながらも、ともに黒の組織の中で行動していたふたり。しかし、そんな中で上記の事件が起こります。安室は、当時の状況から赤井のせいでスコッチが自殺したのだと考えています。しかし、原作では事実は安室の考えているものとは異なることが後々になって明かされました。

公安であることが黒の組織にバレて自殺を決意するスコッチに対し、それまでスコッチを追い詰めていた赤井が自分はFBIであることを明かし、自殺を止めて逃がそうとします。赤井はスコッチが撃てないように拳銃のリボルバーを掴みますが、そこに近づいて来る足音が……。追手が来たと思った赤井が一瞬気を取られた隙に、スコッチは安室らを守るために連絡先の入った携帯を撃って自殺してしまいます。

その足音というのが安室のものだったのです。死んだスコッチと赤井を目にした安室は、赤井がスコッチを自殺に追い込んだのだと誤解。赤井は赤井で、スコッチの自殺を安室の足音のせいで防ぐことができなかったという事実は知らないままのほうがいいと考えているのか真実を話すことはなく、自ら恨まれ役を買っているのです。

現状では安室の勘違いにより複雑な関係となってしまっているふたりですが、黒の組織を追うという目的は同じ。いつか誤解が解ければ、協力し合う関係になることもあるかもしれません。

ふたりの深みのある関係に、多くのファンが虜に!

こういった複雑なふたりの関係に魅入られてしまったファンが多いようで、映画公開からふたりの人気が爆発。特別付録に赤井と安室シール、応募者全員サービスに赤井と安室の複製原画を用意した『週刊少年サンデーS』は全国各地で売り切れが続出しました。コンビニや書店を10軒以上回ったり、片っ端から書店に電話をかけても手に入れられなかったという報告も寄せられるほどです。

コナンから少し離れていたけれど、今回の映画でふたりを好きになり、改めて作品のファンになるという人も多いそう。原作、映画ともに20年を超える長寿シリーズですが、ふたりのイケメンキャラクターによってまたブームが到来しているようです。

(文/木村彩乃@HEW)