主演映画「SCOOP!」の公開を控えて、福山雅治がAERAの表紙に登場。インタビューにも応じた。演じたのは、「かつてスクープカメラマン、いまは落ちぶれパパラッチ」という中年男だ。

──「やってみたかったタイプの役」なんだそうですね。

 これまでは、わりと正義の味方というか、そういう方向の役をいただくことが多かったと思うんです。それが今回はダークヒーロー寄り。罪を犯すわけではないんですが、社会性はないタイプの人物。

──そういう役がやりたかったんですか。

 高校生の頃ですが、「できれば働かないでお金が入ってくるような生き方はないかな」と夢想していたんです。ばかですよね(笑)。なので、基本的にだらしない人間だと自分では思ってまして。

──よく働く、仕事が大好きで完璧主義な人だと思われていますよね……。

 もうひとつ、高校生の頃の夢があって、お金の心配をせずに世界中を旅すること、でした(笑)。好きな仕事であちこち行かせていただいているので、ある意味、夢は叶ってるんですが。

 二十歳くらいの頃はもっと全然いいかげんでした。でも、デビューして、応援してくれるファンの存在が意識を変えました。「こんないいかげんな奴を応援してくれる人がいるんだ。もっとちゃんとしなきゃ。頑張らなきゃ!」って。その半面、もっと勝手気ままに生きてたら、今頃どうなってたんだろう?って時に考えてみたり。

──確かに、今回演じた都城静という人は、社会的規範にとらわれることなく突っ走り、目的のためには手段を選ばないところがありますね。

 実際、目的のためには手段を選ばず、犯罪スレスレのことも平気でやってしまうタイプの人です。僕には、そういうことはできないですねぇ。

──ただ、現代は多くの人にとってちょっと窮屈ですよね。

 僕ら業界人は一般の会社に勤めている方から見ると、服装とか髪形とか自由なところがあると思うんですが、表に出るとなると、公序良俗に反しない、いわゆる「正しさ」のようなものをどこかで求められる。と同時に、一方ではそこから少しはずれた顔を求められることもあって。そのバランスが難しいですよね。でも、自分でキャラ設定して、その人物像を演じられるほど簡単なものじゃない。やっぱり「その人らしさ」の延長線上でやっていかないと。作られたキャラだと、まぁ、長持ちはしませんよね(笑)。

──そういう意味では、今回の役がうらやましい、と。

 アウトローと呼ばれる人や自由人のあり方って、その時代によって違うと思っています。都城静はアウトローになりきれない男。中途半端な格好悪い男です。でもよくわからないけれど、格好悪いからこそ格好いいところがあるような。僕自身もどこかで「こうだったらいいな」と思う生き方を体現している人。現代を生きる自由人、憧れてしまうようなキャラクターにしたいという思いで演じました。


 映画「SCOOP!」は、10月1日から全国で公開される。(構成/編集部・片桐圭子)

(AERA10月3日号では4ページにわたり、インタビューの全文を掲載しています)

※AERA 2016年10月3日号