乳がんで都内の病院に入院中のフリーアナウンサー小林麻央さん(34)が9月1日から始めたオフィシャルブログ「KOKORO.」。

「(病気の)陰に隠れているそんな自分とお別れしようと決めました」と決意し、ちょっとした出来事や思いをまめにつづり、読者は24日時点で約50万人と大きな反響を呼んでいる。20日には告知を振り返り、現在、肺と骨などにも転移している事実を公表した。

「がんなんてやっつけて」

 応援の声は力強さを増している。

 一方で心中複雑なファンもいる。麻央さんとは東京都内の私立高校の元同級生で、当時告白もしたという会社員男性(33)はこう話す。

「近しい人がテレビで活躍するようになり、歌舞伎界のプリンスと結婚し、すごい人生を歩んでるなと思っていました。それが急に病気になり、こんなことがあるのか。弱っている姿を見せなくてもいいのにと。まだ自分はブログを一度も開いていないんです」

 がんが手ごわい病気であることには変わりない。だが今回の麻央さんの行動は自身に良い影響をもたらす可能性がある。医療総合サイトのQLife(キューライフ)が実施した「がん情報の不足感」実態調査(有効回答2754人)によると、がん患者と家族の3人に1人は情報発信の意欲があり、9人に1人は発信。それによって交流も生まれ、発信者の3分の2が治療法の効果・副作用など自分に関する情報も充実したと回答したという。

 監修した京都大学大学院の中山健夫教授(健康情報学)によれば、メリットは大きく二つ。一つは医師には提供できない「自分と似た患者の経験」を共有できること。もう一つは、医師と共同で意思決定が必要となる難しい治療について、さまざまな情報や意見に触れて、自分の意思を明確にしていける点だ。

 膀胱(ぼうこう)がんと闘いながらブログも積極活用しているボクシングの元WBA世界ミドル級チャンピオンの竹原慎二さん(44)は言う。

「麻央さんのブログ見てます、毎日。世間が状況を知る前は半端じゃなく孤独だったと思う。自分の経験から、ブログを書くことで孤独感もまぎれる。同じ病気で苦しむ人が返信をくれ、この人も頑張っているんだなと、つながった気持ちになり、応援メッセージで心も温まります。麻央さん、あと笑うことがいいんです。いっぱい笑って、免疫力をあげて、頑張って」

 みんな応援してますよ。

※週刊朝日2016年10月7日号