広島カープが独走で優勝したセ・リーグと対照的に、パ・リーグは終盤までもつれている。日本ハムが“最大11.5ゲーム差からの大逆転優勝”を果たせるか。

 日ハムは6月24日時点で、独走の首位ソフトバンクと11.5ゲーム差もつけられ、3位だった。

 しかし、8月6、7、21日と3度、ソフトが勝てばマジックナンバー点灯という直接対決を制し、点灯を阻止。21日の勝利で今季の対ソフト戦での勝ち越しを決めた頃から、優勝争いをマッチレースへと持ち込んでいった。

 日ハムの同カード勝ち越しは実に6年ぶり。「メジャーリーグに入ったらいいのに」と揶揄されるほど金満巨大戦力のソフトと伍する戦いを続け、パ・リーグを盛り上げてきた。

 スポーツ紙デスクは日ハムの強さをこう分析する。

「ソフトが負け越しているチームは日ハムだけ。防御率はソフトが上ですが(ソフト3.09、日ハム3.18。以下全て数字は9月16日現在)、打率(日ハム2割6分5厘、ソフト2割6分1厘)とホームラン数(日ハム114本、ソフト102本)は日ハムが上。特徴的なのは盗塁(日ハム123、ソフト97)と犠打(日ハム160、ソフト132)。日ハムは共にリーグトップです。西川遥輝、中島卓也、田中賢介ら足の速い選手が多く、投手にプレッシャーをかける嫌らしい攻撃ができます」

 さらにベテラン記者に聞いてみると……。

「特に西川が一番打者として定着できたのが大きい。彼が塁に出て、それを大谷翔平か中田翔が返すのが日ハムの得点パターン。中田は打点王争いでリーグトップ(105)ですけど、実は得点圏にランナーを置いてチャンスに打席に立った数が、190回近い。打点2位(98)の西武のメヒアはそれが100そこそこです。中田がいかに打点を稼げるチャンスをつくってもらっているか。もし日ハムの優勝が実現したら、MVP候補の一番手は大谷ですが、二番手は西川です」

 日ハムの優勝争いのキーマンはやはり、二刀流・大谷。7月にマメをつぶしてフォームを崩し、打者に専念した。チームは8月24日にリーグトップで70勝に到達。114試合目での到達は球団最速で、25日に首位に立った。ただ、その翌日に大谷が体調不良で欠場するとチームは西武に大敗。1日で2位に転落した。

 大谷は9月7日に投手として復帰登板し、いきなり自己最速タイの163キロを記録。13日の登板では日本最速更新の164キロを出した。翌14日、15日はチームが敗れ、首位ソフトとのゲーム差は0.5になった。

 両チームは21、22日と、最後の直接対決2連戦を迎える。

「どちらも主力にけが人がいて万全ではない。最近の戦いぶりを見ていると、どちらが勝ち抜けるかではなく、どちらが落ちていくか?という感じです。その意味で、この2連戦でどちらかが連敗したりすると……」(前出記者)

 大谷は初戦に先発予定。打席にも立つ“リアル二刀流”の可能性もある。見逃せない試合になりそうだ。

※週刊朝日 2016年9月30日号