プロ野球は、クライマックスシリーズ(CS)のファーストステージを終えた。パ・リーグはレギュラーシーズン2位のソフトバンクが、2勝0敗で同3位のロッテに勝利。これまで5度の出場で5度すべてファーストステージを突破していた「CS巧者」のロッテを下し、日本ハムとのファイナルステージ進出を決めた。

 ソフトバンクが、嫌なジンクスを食い止めた。2010年から15年まで6年連続でパのファーストステージは、3位チームが突破していた。第1、2戦ともに先頭打者アーチを浴び、いきなり追い掛ける展開となったが、粘り腰で2試合連続の逆転勝ちを決めた。

 リーグ最強の先発投手陣が、役割を果たした。初戦の千賀滉大はプレーオフ、CSで史上9人目の2桁奪三振(12K)で7回2失点。第2戦は復調したバンデンハークが6回5安打1失点にまとめた。先発投手陣はレギュラーシーズンで71勝、防御率3.13がいずれもリーグトップ。連勝で今季14勝の武田翔太をファイナルステージまで温存できた点も大きい。

 故障者が復帰した打線は、層の厚さが生きた。レギュラーシーズンの終盤に骨折していた柳田悠岐、右肘痛を患った今宮健太が打線に戻った。第1戦は今宮が勝ち越し打。第2戦は明石健志が同点打、本多雄一が勝ち越し打。2試合で4本塁打のロッテに対し、ソフトバンクは内川聖一の1本塁打にとどまったが、どこからでも点が取れる「切れ目のない打線」で2試合連続4得点。総合力で競り勝った。

 12日から、ファイナルステージが始まる。今季の対戦成績は、日本ハムの15勝9敗1分け。特に、7月以降は10勝4敗と圧倒している。投手では初戦の先発が予想される大谷翔平がこのカード2勝0敗、防御率1.26と抜群の成績。高梨裕稔も3勝0敗、防御率1.86だ。さらに有原航平も4勝(3敗)を挙げており、投手力では防御率2.80の日本ハムが有利だ。ソフトバンクは、このカードで2勝以上を挙げている投手が和田毅(4勝1敗)だけ。しかも、その和田は左肘痛でファーストステージの登板を回避しているだけに、分が悪い。ただし、札幌ドームに限るとソフトバンクが5勝3敗1分けと勝ち越している。

 打撃では、大谷翔平の起用法が鍵を握りそうだ。今季のソフトバンク戦は、両チーム最多の9本塁打で打率も両チーム最高の.411。3打数以上対戦した投手に対しては、全員から安打を放っている。登板した試合、あるいは登板の次戦、打線に入るかどうかで、大きく破壊力が変わる。ソフトバンクは、ファーストステージで8打数無安打に終わった柳田が、どこまで復調するか。また、今季対戦打率が.455と大谷キラーの中村晃は、昨年のファイナルステージ(ロッテと対戦)で.429と打っており、注目だ。(文=日刊スポーツ・斎藤直樹)