AKB48グループが神戸ワールド記念ホールにて開催した「ユニットシングル争奪じゃんけん大会」で見事に初優勝したAKB48田名部生来。AKB48 3期生の田名部は、じゃんけん選抜ユニットのセンターとしてCDデビューする。

ここまでセンターや選抜では名前を聞くことがなかった田名部に、まさに「チャンスの順番」が巡ってきたようだ。

田名部生来の魅力を過去にライターの田口俊輔氏のコラムにて紹介していた当サイト。今一度、田名部生来の魅力について迫りたい。

164cmという身長、手足がスラリと伸びたモデル体型の持ち主である田名部。しかし、そんな見た目とは裏腹に、強烈なまでのオタクとして知られている。そのヲタぶりと言えばアニメ、マンガとわかりやすいものから、特撮、コスプレ、ギター、乗馬…と数え上げればキリがないほどの幅の広い守備範囲ぶり。しかも、どれもが付け焼刃の知識ではなく、全て愛あるところから裏打ちされているマニアぶりとなっている。

カルチャーの伝道誌、別冊宝島から【「別冊タナブ島」田名部生来のオタクカルチャー大全】なる本を責任編集として上梓。内容は39年という長い時間に渡る日本のアニメ、特撮史を彼女のコスプレと共に追うというもの。しかし、その中のコスプレ写真もただの「衣装を着てみました」というシロウト感は皆無。徹底した細部への拘りを見せた。プライベートでもコスプレに励む彼女は、ウルトラ警備隊からラーメン屋の店員(!?)と、色気なしのガチコスプレを着こなす。しかもモデル体型の彼女が切るから見栄えもバッチリなのが恐ろしい。

過去には出演をするとブレイクすると言われる人気番組「有吉反省会」(日テレ系)へ相撲好きアイドルとして単独で出演。メンバーの生誕祭を横目に観戦しにいき、果てはその姿がテレビに映されたことを終始ツッコまれる。しかも、好きが高じて九重部屋の打ち上げに招待されるなど、よりディープな方向へと向かっている。反省どころか最後には有吉弘行に「相撲で売ろうよ」と言われ、活かす方向にまで持って行かせるほどの本気度を見せつけた。

強烈なオタクぶりもあくまで、彼女にとって一部に過ぎない。その他の部分でも田名部は、らしさを発揮している。根っからの酒好きであることも公言。Google+の投稿では度々愛飲する日本酒と共にほろ酔いの彼女が登場する。チームBメンバー紹介曲である『Bガーデン』での、彼女の紹介パートは「酒を飲ませてくれ ヲタ話でもしようぜ」と、アイドルにあるまじき歌詞。AKB48グループでここまで潔いほどのオヤジぶりが許されているのは彼女ぐらいだろう。

AKB48 CAFE&SHOP で開催された公式オフ会では、ビールを飲みながらDJをプレイするなど、とにかく自分の好きなことをトコトンやりまくるフリーダムぶり。アイドルに定型があるとすれば、完全にアウトロー。秋元康氏をして「いい加減の極み」と言わしめる。総選挙ポスターには「真面目に、不真面目」、この言葉が彼女の全てを物語っている。

だが決して、ただの自由人というわけではない。劇場での彼女はノホホンとした普段の姿から想像できないほどの姿を見せる。ダンスにはキレがあり、『愛しきナターシャ』のようにハンサムな楽曲でのクールさにはドキリとしてしまうほど。メタルバンド・Galneryusボーカルの小野正利氏に教え込まれたボーカルレッスン以降、声の幅も広がった。こうした劇場にかける真摯な想いもまた彼女の魅力の一つだ。だが田名部は「努力してる姿とか、頑張ってますアピールしてるとことか、他人には見せたくない」と語る。あくまでも自然体に、という彼女らしいスタンスが表れている。

今回のじゃんけん大会で、田名部はAKB48人生の中で最も注目をあびることになるだろう。その中で、今までに培ってきたアイドルとしての実力、そしてオタク知識をフル活用して新しい形のセンターを見せて欲しい。