前回の対談では、イタリアを代表するコスプレイヤー、ユリコ・タイガーより「日本のコスプレ界に足りないもの」というテーマが飛び出した。

これに海外遠征も多い日本のコスプレイヤーまさじはどう答えるのか、またユリコ・タイガーが話した言葉の真意とは…。

―ユリコさん、日本のコスプレ界に今足りないものは「リスペクト」とのことですが、どのような場面でその感覚を覚えましたか?

ユリコ・タイガー
ハロウィンのおかげでコスプレが色んな人に楽しんでもらえるようになったのは素晴らしいと思うし、もっと盛り上がって欲しいと思うんだけど、リスペクトがあればあんなことにはならなかったと思う。

まさじ
ちょっ…。何があったの?

(マネージャー)
酔っ払いが絡んできちゃったんですよ。コスプレイヤーはセクシーな格好だったりもするので、触ってくる輩もいて。もちろん私が全員追い払いましたが。

ユリコ・タイガー
ちょっと怖かった。

まさじ
あぁ…。そういう人がいるから注意してってニュースにもなってた…。

ユリコ・タイガー
もちろんこの問題は海外でもあったんだけど、海外ではレイヤーさんを触るのは侮辱する行為、リスペクトしましょう。という看板なんかをあちこちに張り出して被害者を減らしてる。

まさじ
あ、海外では「暴言とかネガティブな発言もコスプレイヤーに対してしないでね。侮辱行為だよ」って呼びかける運動もあるよね。

ユリコ・タイガー
そうそう!暴言じゃないけど、日本のコスプレ界はジャスティスが強すぎる気がする。ファン歴の長さとか、ゲームのやりこみ具合が浅いから認めないとか…。そういう人はイタリアにもいるけど嫌われちゃう。もっとFUN(楽しんで)。

まさじ
そういう部分で心を痛めちゃうことあるよね…。イタリアのコスプレ界はもっとフランクな感じ?

ユリコ・タイガー
そう!だからコスプレコンテストもいっぱいあるの!日本ではコスプレがこれだけ発展してるのにコスプレコンテストが少なくてギャップを感じてる。

まさじ
日本のコスプレイヤーって写真を撮ることを目的にしてる人が多いからかもしれない。イタリアのコスプレコンテストってどんなことするの?

ユリコ・タイガー
パフォーマンス!歌うだけでもいいし、踊ったり殺陣をする人もいるし、ドラマやコメディーも多いよ。でもね、みんなステージに立ちたいから出るの。気軽に。絶対に勝つ!とか、勝てないから出ない!とかじゃなくて、コンテストに出て楽しむことが目的なの。

まさじ
ホント楽しむことが一番だよね!ところで、ドラマとかコメディーのシナリオも自分たちで作ってるの?

ユリコ・タイガー
もちろん!昔はイタリアにコスプレ用で準備されていたものなんて何もなかったから、衣装もパフォーマンスも全部手作り。私はイタリアでコンテストの審査員を3年以上やってるからみんなの衣装をよく見てるけど、今はネットで色々買えるようになったから、逆に昔より衣装クオリティは落ちてる気がする(笑)

まさじ
変な通販も増えちゃったもんね〜(笑)ところで、イタリアのコスプレコンテスト用のドラマやコメディーのセリフって録音?ライブ?

ユリコ・タイガー
録音の人も少しはいるけどウケが悪い。機材の関係で何言ってるかわからなかったり、止まっちゃったり。イタリアでは日本と違って絶対に機材トラブルが発生するからライブで。

まさじ
絶対発生するんだ(笑)

ユリコ・タイガー
そう(笑)だからそういう小さなところひとつひとつ見ても日本は凄いんだから、もう少し余裕と広い心とリスペクトをもって見守って欲しい。コスプレは、コスチュームで「プレイ、遊ぶ・楽しむ」ものなんだよってみんなに伝えたい!

前回と打って変わって日伊のコスプレカルチャーの違いや、あり方に関する深い話題へと切り込んだ今回の対談。

この流れは何故か恋愛談義の女子会モードへ!?次回の対談にも乞うご期待!

写真(まさじ=片岡光正)