紅葉前線が少しずつ日本列島の山々を南下し、心を躍らせているアウトドア派も多いであろうこの季節。キャンプやハイキングをより一層魅力的なものにする野点セットが数量限定で登場した。茶道具の製造卸を長きにわたって手がける中川政七商店と良質なアウトドア製品で知られるスノーピークのコラボレーションによる注目の一品だ。

茶道具とアウトドア製品、それぞれのエキスパートがコラボ


中川政七商店は、1716年に奈良で創業した老舗。日本の工芸品をベースとした雑貨を広く扱うことで知られる同社は、茶道具の製造卸を長年手がけてきた歴史も持つ。そして、創業300周年を迎えたことを記念して発売されたのが、今回の野点(のだて)セットだ。


同社は今年、工芸の祭典「大日本市博覧会」を全国5ヵ所で開いており、その第四回として、10月6日から4日間「大日本市博覧会 新潟博覧会」を新潟県三条市の三条ものづくり学校で開催。野点セットは、この三条市をお膝元とするアウトドアブランド・スノーピークとのコラボレーションで生まれた。


上質な茶道具はコンパクトでアウトドアにぴったり


「キャンプ×茶道具」の発想で作られたというこのセット。気になる道具一式は、創業以来、ものづくりに情熱を傾けてきた両社ならではのものだ。まず、茶陶の名器「黒楽茶碗」に見立てた抹茶茶碗は、軽量なチタン製。二重構造になっており、保温性が高く、屋外でも冷めにくいため、ゆったりとお茶をいただけるのも利点だ。

続いて、茶道に欠かせない御茶巾。奈良は、かつて「奈良晒」という麻織物の産地で、美しい茶巾の産地でもあった。中川政七商店も300年前にこの奈良晒で商いを始めており、茶巾は原点とも言える品だ。今回のセットでは、本麻の手織り素材を用い、端かがりは一つひとつ手縫いで丁寧に仕上げている。



茶筅と折りたたみ式の茶杓は竹製で、棗(なつめ)は楓を加工したもの。いずれも天然素材を用いてコンパクトに仕立てており、御茶巾とともに茶碗のなかにすっぽり収められる。


道具一式を収める仕覆(しふく)には手織りの麻生地が使われ、落ち着きのある色合いとなっている。仕覆に収納した際のサイズは直径が約10センチ、高さが約11.5センチとひじょうにコンパクト。容易に持ち運べるのもうれしい点だ。

なお、この野点セットは120セットの数量限定で、うち80セットは中川政七商店が2016年9月28日から全国の各店舗とオンラインショップで販売を開始。10月6日から4日間開かれる新潟博覧会でも販売する。なお、オンラインショップでは販売開始当初に用意していた在庫分は完売。新潟博覧会での販売後、10月中には再度オンラインショップでも展開する予定だ。

また、スノーピーク分は40セットを用意。こちらは、10月6日より全国の直営店で販売を開始する。



さらに、中川政七商店では、限定20セットで仕履に名物裂(牡丹唐草)を用いたセット(上写真)も販売(一部店舗のみ)。これは前述の新潟博覧会に向けて、上杉謙信にちなんで作られたものだ。

野点は、野遊びや狩りに出かけた戦国大名たちが茶会も楽しんだことから始まったという。野山でお茶を堪能する魅力は今も昔もかわらぬまま。野点セットとともに出かけて、お茶と景色を一緒に味わってみてはいかがだろうか。