芥川賞作家・故北杜夫さんの児童文学を映画化する「ぼくのおじさん」の松田龍平真木よう子、大西利空くん、戸次重幸山下敦弘監督が10月5日、東京・小野照崎神社でヒット祈願を行った。約30分にわたる儀式を終えた松田は「初めてだから面白い」と語り、本作を「子ども心に返ったような気持ちになれる優しい映画。見る人を選ばない」とアピールした。

 大学で哲学を教える臨時講師・通称“おじさん”(松田)のユーモラスな日常と恋を、おいっ子の小学生・春山雪男(利空くん)の目線で描く本作。雪男の家に居候するおじさんは、見合いで出会ったハワイの日系4世・稲葉エリー(真木)に一目ぼれ。エリーがコーヒー農園を継ぐため帰国すると知るや、雪男を連れてハワイに出向き、恋のライバルで御曹司の青木(戸次)らと騒動を繰り広げる。

 小野照崎神社は、故渥美清さんが「タバコを止める代わりに役者として活躍したい」と願ったところ、「男はつらいよ」主演のオファーが舞い込んできたという逸話が有名。参加者はそれぞれヒットの代わりに何を断つか発表する予定だったが、トップバッターの松田が「断ちたくないんですよね……」と本音をぶちまけ、真木や戸次から「主演が断たないなら断ちたくない!」と集中砲火を食らった。それでも、戸次と山下監督は「タバコ」、利空くんは「アイス」と誓いを立て、真木は照れながら「りゅうちぇるのモノマネをすごくするので断とうかな」と意外な発言で笑いを誘った。4人の回答に、松田も「主役の立場がない……」と前言撤回。「大好きなフルーツを断ちます」と宣言した。

 同作メンバーが顔を合わせるのは約1年ぶりとのことだが、松田は「皆さん元気で何より」とマイペース。山下監督は「利空が会うたびに大きくなっている。早いところ『2』を撮りたい」と続編に意欲を燃やした。戸次は「松田くんは相変わらず何を考えているのかわからず、山下監督は『ロード・オブ・ザ・リング』のホビットみたい」とジョークを飛ばして場を盛り上げたほか、「ハワイでの撮影中に誕生日を迎えて、真木さんからばかでかいロンT(長袖Tシャツ)をもらった。いただいたから着なくちゃと思ったら、裏に“FBI”って書いてあった(笑)」と明かした。

 ハワイでのロケでは、松田と利空くんはスキューバダイビングに興じて仲を深めたという。ハワイ島を初めて訪れたという真木は「時間の流れがまったく違う。仕事でこんなに気持ちのいい時間を過ごせていいのかなと思った」とすっかり癒されたようだった。

 「ぼくのおじさん」は、寺島しのぶ、宮藤官九郎、キムラ緑子、銀粉蝶、戸田恵梨香ら多彩なキャストが脇を固める。11月3日から全国公開。