成人映画レーベル「日活ロマンポルノ」リブートプロジェクトの1作である行定勲監督作「ジムノペディに乱れる」が10月7日(現地時間)、韓国で開催中の第21回釜山国際映画祭でワールドプレミア上映され、行定監督をはじめ、主演の板尾創路、共演の芦那すみれ、岡村いずみが出席した。さらに、キム・ギドク監督、映画プロデューサーのアン・ドンギュといった韓国映画関係者も来場した。

 「日活ロマンポルノ」リブートプロジェクトは、行定監督のほか塩田明彦、白石和彌、園子温、中田秀夫が参加し、約28年ぶりに完全オリジナル新作を発表。「ジムノペディに乱れる」は、スランプに陥った映画監督が、女たちの肌のぬくもりを求めてさまよう姿をつづる。

 韓国でも人気の高い行定監督の新作とあって、会場となった釜山シネマセンターは満席。行定監督は、「今年も無事釜山に来ることができて、うれしく思っています」と喜びを口にする。性的な表現や規制に厳しい同国で、初めてロマンポルノの特集上映を大々的に行うこともあり、「ロマンポルノは70〜80年代にあった映画レーベルのひとつで、10分に1度、セクシャルなシーンがあれば、基本何をしても良いという自由さは、今も表現者たちに大きな影響を与えています」と説明し、「ポルノではなく官能的なラブストーリーを撮ったと思っています」とアピールした。

 ギドク監督は「10分に1度、濡れ場を入れなければいけないルールがあったそうですが、全く飽きさせず美しい物語に仕上がっていると思いました。芦那すみれさん、岡村いずみさんほか女優陣は、女性がもつエネルギーを感じさせられるキャラクターでとても好感をもちました」と本作を称賛。さらに「日活ロマンポルノのことは知っています。とても面白い企画ですよね。もし機会があれば監督をしてみたいです」と本プロジェクトへの参加に意欲を示した。

 なお公式上映は、ロマンポルノが生まれた70年代の公開形式にならい、本作と塩田監督作「風に濡れた女」、中田監督作「ホワイトリリー」の3本立てで行われた。「ジムノペディに乱れる」は、11月26日から東京・新宿武蔵野館で公開。