「恋人までの距離(ディスタンス)」シリーズや「6才のボクが、大人になるまで。」で知られる、リチャード・リンクレイター監督の最新作「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」の上映会(9月27・28日開催)参加者計312人を対象に、「あなたにとって1番の“青春映画”」を聞くアンケート調査が行われた。

 「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」は、1980年の夏を舞台にした青春群像劇。野球のスポーツ推薦で大学へ進学することになったジェイク(ブレイク・ジェナー)が、新学期が始まる前に個性豊かなチームメイトたちと過ごす3日間を、人情味豊かに描く。ロックバンド「ヴァン・ヘイレン」の名曲「エブリバディ・ウォンツ・サム!!」をはじめ、「ザ・ナック」の「マイ・シャローナ」など当時のヒットナンバーが多数使用されているほか、リンクレイター監督らしい味わい深いセリフがちりばめられており、青春映画のツボを押さえた内容になっている。

 今回のアンケートで他を大きく引き離して1位に輝いたのは、青春グラフィティ映画の金字塔といっても過言ではない80年代の代表作「スタンド・バイ・ミー」。人気作家スティーブン・キングロブ・ライナー監督がタッグを組み、死体探しの旅に出た少年4人の心の成長をみずみずしさとほろ苦さを織り交ぜたタッチで描く。線路を歩くシーンなど、のちの映画界に多大な影響を与えた傑作だが、2位の3倍もの票を獲得している点からも、変わらぬ人気の高さがうかがえる。続く「アメリカン・グラフィティ」は、名匠ジョージ・ルーカス監督が「スター・ウォーズ」以前に撮った良作。製作はフランシス・フォード・コッポラ、出演陣にはリチャード・ドレイファスのほか、今やアカデミー賞受賞監督として知られるロン・ハワードが名を連ねている。

 ベスト5は、下記の通り。

1位:「スタンド・バイ・ミー」(82票)
2位:「アメリカン・グラフィティ」(27票)
3位(同率):「あの頃ペニー・レインと」「ハイスクール・ミュージカル」(24票)
5位(同率):「いまを生きる」「トレインスポッティング」(20票)

 そのほかの作品としては、「ブレックファスト・クラブ」「遠い空の向こうに」「ヴァージン・スーサイズ」「旅するジーンズと16歳の夏」「さらば青春の光」「シング・ストリート 未来へのうた」「アメリカン・パイ」などが挙がった。全体を眺めてみると、青春映画において重要視されているのは“音楽”であることが推察される。7月に公開されたばかりにもかかわらず、「シング・ストリート 未来へのうた」がランクインしている点からも、当時の音楽を効果的に用いた作品が歓迎されているといえるだろう。

 「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」は、11月5日から新宿武蔵野館のリニューアルオープン第1弾として公開されるほか、全国順次公開。