どうしても片付かない……と落ち込む前に。

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雑然とした部屋に思わずため息をついて、片づかない家や片づけられない自分がいやになる……そんな収納に対するネガティブな気持ちに思い当たる方、少なくないのではないでしょうか。物を減らさなきゃと思いつつも、お気に入りや大切にとっておきたいものを捨てる気になれず、悶々とした気持ちだけが募ったり……。

そこで暮らし上手が提案したいのは、「意志ある収納」。これこそが、収納が苦手でも、物が多くても、気持ちよく整った部屋で暮らすためのキーワードなのです。

「意志ある収納」って?

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ライフスタイルは人それぞれ違うもの。収納のコツがまとまった本で書かれたとおりに取り入れようとしても、それが必ずしも自分に合うとは限りません。だから、部屋を片づけるとき一番最初に必要なのは、自分がどういうタイプだろう? ということを考えてみること。収納が得意なのか、苦手なのか。お気に入りの物がたくさんあるのか、物は手放してスッキリと生活を送りたいのか……。

暮らし上手な人たちは、収納が得意な人ばかりではありません。でも、共通しているのは、みんな自分の性格やタイプをよくわかっている、ということ。だから、彼女たちの収納、ライフスタイルには無理がなくて、等身大。

では、いったいどういう風に取り入れたらいいのでしょう? さっそく実例をご紹介します。ぜひあなたも自分のタイプを考えながらチェックしてみて。

【1】収納が苦手

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たとえば、作家ものの和食器の店「うつわももふく」を営む田辺玲子さんは、「収納はかなり苦手」といいます。とはいえ、外に物が出ていれば飼い犬が齧ってしまう危険があり、部屋が雑然としているのは、自分自身にとって大きなストレス。そこで田辺家ではカゴや箱を活用。玄関、仕事場、キッチンなどでつい出しっぱなしや迷子になりがちなものを、専用の箱やカゴを作って、その中へポイポイ入れて片づけるそう。

「毎日きちっと整頓しようと思うと、もう無理! となってしまう。なので、置き場所だけは決めておいて、そこに放り込んでいく感じです」

布をかけたり蓋を閉めれば生活感をぴたりと隠せるのが、カゴや箱の良さ。苦手なら無理はしないで上手に隠す。それが田辺さんの収納のポイント。

【2】収納が得意

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反対に、収納が好き!というのは整理収納アドバイザーの梶ヶ谷陽子さん。「小さな頃からものがぴたっとはまる瞬間が気持ち良くて……」と話す梶ヶ谷さんのご自宅の棚やクローゼット、引き出しなどは無駄がなく、中身が整然と並んでいます。雑然としがちな小物は透明なポーチなどで小分けして、引き出しも仕切って収納。お手製のラベルで誰が見ても一目瞭然の美しさ。

「収納って、必要なものを出し入れしやすくして、心地いい生活をするためのものだと思うんです」と話す、梶ヶ谷さんらしさが光ります。

【3】物がたくさんあるのが好き

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イラストレーターのしんかわまさみさんのリビングには、スプーンやふくろうの形をしたモビールが吊り下がり、家族の写真やカラフルなイラスト、さまざまな雑貨が並んで楽しげな雰囲気。不思議と一体感のある空間になっていて、散らかっている印象はまったくありません。

「収納が本当に苦手なんです。置き物などの雑貨も好きだし、仕事柄、絵の具といった画材や紙類がどんどん増えていってなかなかものが捨てられないタイプ。でも、部屋が汚いのは嫌なので、あえて見せて楽しんでしまおうと、見せる収納にしています。」

【4】物が少ない方が好き

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吉祥寺で『ギャラリーフェブ』を営む引田かおりさんのご自宅には、無駄なものが一切ないホテルのような空間。

「仕事から疲れて帰ってきて、家の中もごちゃごちゃしていたら安らげないでしょう。だからホテルのようなシンプルなインテリアにして、なるべく好きなものだけを置くようにしているんです」

たとえばデスクには必要最低限の書類だけをラックに収納して、今取り組むべきことが一目瞭然になるように。カゴや無印良品の整理ボックスなど数々の収納アイテムもストックし、整理された状態を保つように心がけているそう。

◇ ◇ ◇

この4人を見るだけでも、その収納術はバラバラ! 4人が4通りの自分らしさを基準に、収納を組み立てていっているのがわかるはず。

収納に、「○○しなくちゃ」はありません。「こうすればもっと居心地がよくなるかも……」浮かんだアイデアを試しながら、少しずつ自分らしい空間に仕上げてゆく。そう考えると、なんだか「片づけ」がとても楽しいゲームに思えてきませんか?

(ヨシザワ)