完成したときの達成感がすごそう

最近、『写仏』が人気なんだそうだ。『写経』は、もちろんお経を書き写すことだが、『写仏』とは、仏さまの姿を筆と絵の具で描き写すこと、らしい。描くことで心が落ち着く、家族や友人の平安を祈る、ご先祖様を敬うなどの功徳が得られるのだという。

仏さまを描くのって難しそう……と思う人も大丈夫。仏師が描いた仏さまの絵をなぞったり色を塗ったりするのでも、こうした効果があるのだそう。

仏さま全40体が一冊に。

さて、そうした効果を狙った本が、こちらの『ぬりえ曼荼羅の仏』。曼荼羅にある仏さま40体の描き下ろしぬり絵だ。塗ってもよし、なぞってもよし。癒やされて心身が整うとある。「やってみてもいいかも」。編集部のKさんが言っているのを聞き、にわかに興味が出てきた。聡明なKさんがそう言うなら、いいのかもしれない。それに、せっかく日本人に生まれたことだし、何か日本らしい文化に触れてみるのも悪くないなあと思っていたのだ。お華やお茶は時間もお金もかかるけれど、これなら家でできるし、お金もかからない(本代しか)。とはいえ、写経すら経験がないので、いまひとつ“その筋のルール”がわかっていないのだけれど、大丈夫かしら。本書には「難しく考えずに」とある。そう言うなら、ホントに考えずに、とにかくやっちゃうよ?

いざ、ぬりえで功徳を積んでみる

【塗り方のポイント】には色は好みでよいとある。トンチンカンな色を塗ったからといって功徳が得られない、ということはない、らしい。でも一応、お手本的なものはあるので、心配ならそれに沿って塗っていけばいいようだ。曼荼羅は、ご存知、古代インドで生まれたものなので、お手本の仏さまもインド風のカラフルなものになっている。

40体の中には、定番の如来像や菩薩像などたくさんあるのだが、まずは音楽や芸能の女神・弁財天にしてみた。「習っている楽器が上達するように」というのは半分の理由で、残りの半分はそれが一番簡単そうだったから! いや、だって塗るだけでもなかなかのものなんだもの。「千手観音菩薩像」とかそれはもうタイヘンそう……。まあ、ちゃちゃちゃっと塗れてしまうようでは、心を落ち着ける暇もないのだろう、とは思う。

水彩で塗ってみた…けど、おすすめは色鉛筆

画材も好みでよいとあったので、水彩を使った。細筆ではみ出さないように、ムラにならないように塗っていく。グラデーションになっている部分で絵具をぼかそうとしたら、紙質のせいか擦れて毛羽立ってきてしまった。確かに、本には「おすすめは色鉛筆。紙も色鉛筆で塗りやすいものを使用しています」とあったのだった。素直に色鉛筆にしたほうがよかったみたい。
DSC_1027

完成! オリジナルカラーリングの弁財天

そして、完成したものがこちら!
DSC_0979

今回は、お手本にほぼ近い感じ。センスがいい人は、意外な色で渋くキメたり、原色で攻めたりするんだろうけれど、今のところ色で遊ぶ余裕はなし。丁寧に塗っていくだけで精一杯だった。でも、あと39体もある……。まあ、自分のため家族のために、秋の夜中、ゆっくり塗っていくのもよさそうな。

一言でいうならば、変わり種のおとなのぬり絵。プラス、仏さまの功徳もいただける。何より、40体完成したときの達成感がすごそうでもある。A4サイズのお守りになってくれそうだ。そんなわけなので、引き続きしばらく頑張ってみようかと思います。みなさんも一緒にやってみませんか?

(ライター:百名 晶子)