エルメネジルド ゼニア(Ermenegildo Zegna)が、2017-18年秋冬コレクションを2017年1月13日(金)、イタリア・ミラノで発表した。2003年に「Z ゼニア」を立ち上げ、一度はブランドを離れたアレッサンドロ・サルトリ復帰後初となるシーズン。ミラノコレクションの開幕にふさわしく、「Made to Measure」と銘打ってブランドの新たな試みに挑んだ深化と進化を披露するものとなった。

今回のショーでは、昨今急速に進むショー発表後にすぐ発売といった流れを汲み、ショーのアイテムをオーダー可能に。6週間の制作期間を経て、完成品は購入者のもとへ届けられるシステムを取り入れた。また、ブランドの伝統的なクリエイションを、世界中の人々に感じてもらうためのビデオ紹介なども同時に行うという。

洋服はというと、ブランドが守り続けてきた職人技を感じさせるものに、コンテンポラリーな要素を融合している。スーツは、超軽量のカシミアを使ったフェルトによってアウターウェアへと転換。手描きによるジオメトリック柄は奇抜ながらも繊細で、ふんわり光沢を放っている。一方で、キルティングはウール地とハイブリッドさせて、今までの高度なテーラード技術を踏襲しながらアウトドアやスポーティーなムードを纏わせた。

アウトドア要素で言えば、ゴム引き加工のアウター、軽いコートに配された大きなポケットの数々が相似する。ボトムスはエレガンスを際立たせる素材を用いているにも関わらず、スニーカーとも相性が良い裾絞りのジョガーパンツやワイドパンツだ。これらは機能性を第一に考えた現代男性への粋な配慮ともいえるだろう。

シルエットは、主張的な肩のラインと自然なラインの繰り返し。男性的フォルムのクチュール的テーラードはまさにブランドの礎。一方で、ダーツを省きドローストリングを駆使して、ウエストの曲線を構築したジャケット、丸みのあるフォーマルコートやフィールドジャケットを新提案している。ブルゾンやパーカのプロポーションは、素材の滑らかさも相まってより一層色濃く。伝統とテクノロジー、そしてサルトリの新アイディアの化学反応によって、上質かつラグジュアリーなインフォーマルスタイルが完成している。