9人相手もドロー。セビージャ、またもアウェイで勝利逃す

 リーガエスパニョーラ第4節、敵地でのエイバル戦に臨んだセビージャ。清武弘嗣の絶妙なアシストから先制することに成功したが、退場者を出した相手に同点に追いつかれ、その後は9人となったにもかかわらずに引き分けに終わった。今季のリーグ戦は2勝2分と無敗だが、アウェイ戦11分10敗未勝利という“負の連鎖”をまたも断ち切ることができなかった。次節はベティスとの“エル・グラン・デルビ”である。エイバルとのドローにサポーターも怒りと迷いを募らせているが、この試合だけは言い訳は一切通用しない。(取材・文:ロシオ・ゲバラ【セビージャ/マルカ】、翻訳:編集部)

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 11人でも、10人でも、9人でも。セビージャはサンチェス・ピスファンから離れると勝つことができない。会場がどこであれ、相手が誰であれ同じことだ。アウェイでの未勝利数が21試合にも及ぶと、サポーターも冗談を言ってはいられなくなってきた。敵地での11分10敗という成績が、チームの前進を阻む重荷となっている。

 上位に留まり続けるためには、ネルビオン(本拠地の位置する地区)の守護を受けなくとも結果を出せなければならない。だがホルヘ・サンパオリ監督率いる現在のセビージャも、ウナイ・エメリ前監督を悩ませ続けていた負の連鎖を断ち切ることができていない。そして、次の遠征地はサン・マメスだ。

 順番に見ていこう。確かに2人のセンターバックは負傷したが、ラミとカリーソが不在になったことも言い訳にはできない。セビージャは後半の最初から1人多い状態で、1点をリードしていたのだ。それでもエイバルは同点に追いつき、9人で戦いながらも、チャンピオンズリーグに出場している相手に恐怖を感じさせることができた。そう、9人である。試合終了前にはダニ・ガルシアもロッカールーム行きを命じられたためだ。

 序盤からアグレッシブな姿勢と前からのプレスを見せたのはエイバルの方だった。ホームチームは順調に試合をスタートさせ、プレーを支配してセビージャのファウルを誘おうとしていた。だがクオリティーの差が違いを生み出し、先手を取ったのはサンパオリのチーム。ビエットの得点に繋がるパスを出したのは、招集メンバーと先発に復帰した清武弘嗣だった。

 クラネビッテルがボールを奪い取り、中盤でボールを受けた清武が前線まで持ち上がると、ビエットに絶妙なパスを通す。アルゼンチン人ストライカーはこの好機を逃さず、今季3点目のゴール。早くもアトレティコ・マドリーでの1年間に記録した得点数に並んだ。

次節は言い訳は通用しないベティスとのダービー

 先制点と、前半終了間際のGKジョエルの退場。2つのプレーが均衡を崩し、勝負の行方を決めたかに見えた。だが、アウェイでのセビージャは決め手に欠ける。10人の相手に対し、後半は戦う気持ちも積極性も失い、その帰結としてボールも失ってしまった。

 メンディリバル監督のチームは数的不利にもかかわらずセカンドボールを拾い続け、あまりにも容易にボールを両サイドへ展開することができていた。ちなみに、そのメンディリバル監督も退席処分を受けている。

 意欲を欠いたセビージャは、試合を決定づける2点目を狙いにいくのではなく、ビエットの1点によるリードを守ることに専念。その代償を支払わされる結果となった。ビエットの失ったボールからホームのエイバルが攻撃を繰り出し、最後はルーナからのクロスに合わせたペドロ・レオンのシュートが初出場のGKシリグを破る。試合は同点に終わり、セビージャはタブーを打ち破る絶好の機会をまたも逃すことになった。

 試合終盤にセビージャが放った枠内シュートは、メルカドのヘディングによる1本のみ。後半はチームを牽引する存在として他ならぬビトロを投入せざるを得なかったが、それでも散々な戦いぶりだった。ビトロの意欲も実らず、今回も勝ち点2を逃してしまった。後々悔やまれることになる2ポイントかもしれない。

 日程に余裕はなく、簡単な分析を行うのが精一杯だ。すぐにダービーマッチがやってくる。セビージャとベティスの両チームが、「エル・グラン・デルビ」として数日前から盛んに宣伝している一戦だ。現地時間火曜日22時からサンチェス・ピスファンで行われる試合では、いかなる言い訳も通用しない。

怒りと迷いを抱くファン

 エイバルとの試合がドローに終わり、セビージャサポーターは怒りを募らせている。チームが先制点を奪いながらも、9人で試合を終えた相手に対して、リードを守ることも勝負を決定づけることもできない姿に。

 トリノでの試合では、リーガ開幕戦のエスパニョール戦と似ても似つかないサンパオリの戦い方が的中したが、ファンは迷いを抱かされている。セビージャは果たして、どう戦うべきなのだろうか?

 それは試合次第であり、相手次第でもある。好むと好まざるにかかわらず、チームはリーガ開幕から無敗を守っている。国内リーグでは2勝2分け、チャンピオンズリーグではアウェーでユベントスと引き分けた。

 アルゼンチン人指揮官は自らのメンバーの特徴を把握し、対戦する相手の特徴に対処しているが、ここ最近の試合ではそう簡単にゴールチャンスを生み出すことはできていない。

 火曜日には、チームの戦いが再びサンチェス・ピスファンの裁きに委ねられる。相手は永遠のライバルであり、チームは細部まで精査されることになるだろう。試合前も試合後も、数日間にわたって話題を独占する骨肉の争いだ。

 セビージャとベティスは、勝ち点わずか3ポイント差でこの一戦を迎える。ピッチ上にもベンチにも、ダービーを初めて戦う選手は多い。アルゼンチン人指揮官サンパオリの賭けが、ウルグアイ人指揮官ポジェのプロジェクトを迎え撃つ。

 大勢の新顔に加え、ベティス史上最高のFWであるルベン・カストロがセビージャの脅威となる。“エル・グラン・デルビ”はもうすぐだ。

(取材・文:ロシオ・ゲバラ【セビージャ/マルカ】、翻訳:編集部)