新星モル、カストロ、ゲッツェ先発も香川は……

23日のリーグ戦、またも香川真司の出番はなかった。ドルトムントは3-1とホームでフライブルクを下したが、トゥヘル監督は香川を選択せず。序列が低下していることは十分考えられる。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

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 立ち位置は不透明だ。2016年9月23日のブンデスリーガ第5節、ボルシア・ドルトムントはホームでSCフライブルクと戦った。

 フライブルク戦を、ドルトムントは[4-1-4-1]でスタートする。
 【GK】ビュルキ
 【DF】右SBピシュチェク、右CBソクラティス、左CBギンター、左SBシュメルツァー
 【MF】ボランチにバイグル、右SHモル、左SHデンベレ、右インサイドハーフにカストロ、左インサイドハーフにゲッツェ
 【FW】オーバメヤン
 香川真司はベンチスタートである。

 監督トーマス・トゥヘルは前節のヴォルフスブルク戦から、さほどメンバーをいじらなかった。左CBに負傷のバルトラに代わってギンターが入ったことを除けば、右SHにプリシッチに代わり“トルコのメッシ”ことエムレ・モル、左インサイドハーフにゲレイロに代わってカストロが入ったぐらいである。27日のCLレアル・マドリー戦に向け、大幅にメンバーを落とすことはしなかった。

 昨季は4月にEL準々決勝2ndレグのリバプール戦に向け、直前のシャルケ戦で露骨に先発を入れ替えている。しかし結局は敵地でリバプールに劇的な逆転を許した。その経験がトゥヘルの脳裏に焼き付いているのかもしれない。もちろんまだシーズンは序盤なので、各選手に疲労は蓄積されていない。レアル戦はグループリーグなので、必勝を期す必要はないとも言える。

 いずれせよフライブルク戦でドルトムントは、連勝で培ったチームのリズムとバランスを大きく崩すことはなかった。

 フライブルク戦では、モルとデンベレのドルブルが相手に脅威を与えた。特にモルは、与えられたチャンスの中で最大限のアピールをしようと必死で、ドリブルから積極的にシュートを放つ。23分にフェイントを入れてブルトを交わし、放ったミドルシュートはクロスバーを叩いた。

温存は考えにくい。序列が低下か

 “トルコのメッシ”と同じように、デンベレも仕掛けていく。45分にはエリア内の左でゲッツェからパスを受けると、トラップでDFを大きく交わして折り返す。オーバメヤンの先制をアシストした。

 また、サイドチェンジからの1対1などで、攻撃にアクセントを加え続けている。デンベレは新戦力の中でも特に順調にチームに融合していると言える。

 53分にはピシュチェクが追加点を挙げる。後半のアディショナルタイムには、71分にゲッツェに代わったゲレイロがダメ押し。ドルトムントはフライブルクを3-1で下す。連勝を4に伸ばした。

 連勝を突き進むチームの波に、香川は乗り遅れているのだろうか。ヴォルフスブルク戦とフライブルク戦の起用法を見る限り、トゥヘルはインサイドハーフのローテーションを、カストロ、ゲッツェ、ゲレイロの3人で考えているようだ。

 また試合後にゲレイロは「ちょうど今監督が僕を起用しているポジションでは、とても居心地がいいね」とコメントを残しており、トゥヘルが意図を持ってゲレイロをインサイドハーフで起用していることが伺える。

 もっとも、前々節のダルムシュタット戦ではゲッツェに出番は与えられていない。ベンチ入りはしたが、出場機会はなかった。その試合で香川はゲレイロに代わって、63分から途中出場している。

 もちろんダルムシュタット戦で芳しくなかった香川のパフォーマンスを見て、トゥヘルが序列を入れ替えた可能性はある。それでもヴォルフスブルク戦とフライブルク戦で、ゲッツェは往年のインパクトを残せていない。しかし、大幅にメンバーを落としていないことを考えれば、次戦に向けてフライブルク戦では香川を温存したとも考えにくい。

 いずれにせよ27日のCLレアル・マドリー戦で、香川の「ちょうど今の」立ち位置が、はっきりすることになりそうだ。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)