かつてアーセナルで活躍した元フランス代表のロベール・ピレス氏が、自身にとって“キャリア最悪の瞬間“となった試合を振り返った。フランス紙『レキップ』が30日に伝えている。

 ピレス氏はアーセナルで2000年から6年間プレー。ティエリ・アンリやパトリック・ヴィエラ、デニス・ベルカンプらの名選手らとともに、2003/04シーズンのプレミアリーグ“無敗優勝“を含む数々の栄光をクラブにもたらした。

 ヴェンゲル監督の就任20周年に合わせて『レキップ』が行ったインタビューの中で、ピレス氏がキャリア最悪の瞬間に挙げたのは、アーセナル退団前の最後の試合となった2006年チャンピオンズリーグ決勝。バルセロナに1-2で敗れ、悲願の欧州制覇を逃した試合だった。

 この試合では、前半18分にアーセナルのGKイェンス・レーマンがファウルを犯して一発退場。ヴェンゲル監督はGKマヌエル・アルムニアを投入するため、ピレスをベンチに下げることを決断した。

「グラウンドから外された時のことは、昨日のことのように覚えている」とピレス氏は振り返る。「“ティティ“(アンリ)に言われたんだ。『ロブ、交代するのは君だ』と。第四審判が7番を掲げているのを見て、『あり得ない。なぜ私なんだ?』と言ったよ」

「アーセンに対してすごく怒っていたので、彼の顔も見なかった。彼の方も私の顔を見なかった。私の怒りを分かっていたからだ。その夜は眠れなかったよ。キャリアの中で最もつらい瞬間だった」と監督に抱いた感情について語った。

 だが、ヴェンゲル監督との間に遺恨は残っていない。ビジャレアルへの移籍を決めたピレス氏に対し、ヴェンゲル監督は「決勝で君を外したのは、私がこれまでに下した中で最悪の決断だった」と伝えたという。「彼から学んだ6年間が消えることはない。決して忘れられない監督だ」とピレス氏は感謝の言葉を述べている。