かつて日本代表MF香川真司を”発掘”した敏腕スカウトが、トーマス・トゥヘル監督との深刻な確執に陥っているようだ。5日に『ビルト』などドイツ複数メディアが伝えた。

 ドルトムントのスカウトを務めるスヴェン・ミスリンタット氏は、今年1月にアトレティコ・マドリーからのMFオリベル・トーレスの獲得が破談に終わって以来、トゥヘル監督との関係が悪化したという。現在は監督と全く口を聞くことはなく、練習場に姿を見せずにスタジアム近くの事務所で仕事をしており、トゥヘル監督ではなくミヒャエル・ツォルクSD(スポーツディレクター)と連絡を取り合っているとのことだ。

 だがクラブはミスリンタット氏を強く信頼しており、昨年10月に2019年まで契約を延長している。同氏がクラブを去ることを望んではおらず、逆に昇進させることを考えているとの見方もある。

 ミスリンタット氏は2010年に、当時はJ2のセレッソ大阪でプレーしており国際的には無名だった香川に注目し、4000万円程度とされる金額で獲得。その後の活躍でブンデスリーガ屈指のスター選手となった香川は、ドルトムントにとって大きな"掘り出し物"となった。現在のチームでエースストライカーとして活躍するFWピエール=エメリク・オーバメヤンもミスリンタット氏がドルトムントに連れてきた選手だ。

 今年4月には、ブンデスリーガ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフが監督としてミスリンタット氏を引き抜こうと画策していた。現在はハンブルガーSVが同氏に強い関心を示しているとのことだが、ドルトムントはユルゲン・クロップ体制以来のクラブを支えてきた貴重な人材を失ってしまうことになるのだろうか。