日本代表は8日、ロシアW杯アジア最終予選のアウェイでのオーストラリア代表戦に向け、現地で練習を行った。FW本田圭佑は、所属するミランのサポーターから選手へのブーイングにまつわる問題について、改めて自身の見解を述べている。

 ミランは現地時間2日に行われたサッスオーロ戦に4-3の劇的な逆転勝利を収めたが、試合途中にはリードを許す展開の中で、ファンからチームに向けて激しいブーイングが浴びせられた。本田は試合後や日本代表合流後に、イタリアのファンの応援姿勢について、短絡的にブーイングを浴びせるのは正しいことなのかと疑問の言葉を発していた。

 ブーイングに象徴されるようなファンの厳しい目がレベルの高いサッカーを育む可能性については、本田も否定していない。「ブーイング自体は本当に素晴らしいことだと思う」としながらも、試合中のブーイングが選手のプレーに悪影響を及ぼすのではないかと疑問を述べる。6日に行われたイラク戦では、最後までサポーターからの応援を受け続けた日本代表が劇的な決勝ゴールを挙げたが、イタリアと日本は良くも悪くも対照的な状況にあると本田は語った。

「試合中かどうかってことの問題ですよね。終わって負けたら、ブーイングをしても全然問題ない。それはものすごく自然だし、当然のこと。試合中に萎縮させるなよ、と。それは本当に、逆転の可能性がなくならないかということへの提言なので。日本代表は逆に、負けたらもう少しブーイングしてもいいという提言の方が正しいのかもしれないし。ただ、建設的にね。そこはまだまだ日本の課題はあると思いますけどね」

 だが本田の主張の内容とは別の問題として、ミランでほとんど出場機会を得られていないという状況では、サポーターに対して説得力を持つのは難しいかもしれない。出場機会の減少は「それは悔しい」と認めつつ、「プレーが伴っていないから聞けないということなら、すごく残念。ミラニスタはそうじゃない、聞けるだろ、ということもメッセージとして伝えたいなと思います」と本田は話している。

 今季セリエAでは7試合中2試合に交代出場したのみだが、自分のやるべきことを見失ってはいないと主張した。「自分の中で何をやるかというのはもう定まっているし、どんなプレーをしていくべきかということも定まっている」と語る。今までも常に「挑戦者としてやってきた」として、「失うものが別にあるとも思っていない」と思いを述べた。

 11日にはオーストラリアとの対戦が控える。グループ最大のライバルとのアウェイゲームであり、状況によっては引き分けも受け入れられる試合となるかもしれないが、本田は「勝ちたい」とコメント。その上で、「勝ちに行くけど、試合の流れでプランは変わってくる。ゲームを読むことがすごく大事だと思っています」と、場合によっては勝ち点1を確保する展開の可能性も否定はしていない。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部)