日本代表は10日、翌日のロシアW杯アジア最終予選のオーストラリア代表戦に向けて、試合会場のドックランズスタジアムで公式練習を行った。

 6日のイラク代表戦は出場機会がなかった香川真司。代わりにトップ下に入った清武弘嗣は先制点をアシストするなど存在感を示した。ハリルジャパンのトップ下は「求められるものという意味では、監督がすごく大事にしているポジション。キーになると常々言っている」と話す。それだけやるべき仕事は多くなるが、要求にただ応えるだけでは足りないと香川は考えているようだ。

「監督の目指すスタイルにプラスアルファ、個人的にもトライしないといけない。裏への意識などはもちろん大事だが、それ以上にチームとしてうまく機能するかという部分では、もうちょっと自由にやることは必要だと思っている」

 清武はピッチの各所でボールを受け、アシストという形で決定的な仕事を果たした。香川は自身の特徴について「動きを持ちながら攻撃をしていく人間だと思っているので、その意識を持って試合に臨みたい」と述べる。そして「勝負どころで上手くそういうポジショニングを取れれば、チャンスになるんじゃないか」とイメージした。

 とはいえ、ここまで3試合のような戦いではオーストラリアに勝つのは難しい。「グループの中でもベストのチーム」と、香川もその強さを認める。

「本当に明日は厳しい戦いになる。チームとして我慢する時間も含め、90分通して戦いきれるようにやりたい。そううまく勝てる相手ではないので、気を引き締めて。この試合を『心から楽しむ』という表現は使いづらいところではあるけど、ポジティブにみんなが思い切ってチャレンジできたら、いいサッカーができると信じている」

 相手が強者だとしても、日本が負けてはいけないことに変わりはない。香川は「オーストラリアもポゼッションサッカーに切り替えている部分がある。そういう相手に対して、今の狙いは一つ生きると思っている。カウンター、ショートカウンターを含めて、ボールを取った後がキーになる」と、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督体制になってから取り組んでいる“縦に速いサッカー”の表現に意欲を見せた。

 清武が結果を見せ、香川にも危機感は生まれているだろう。そうした状況で迎えるオーストラリア戦。背番号10が獅子奮迅の活躍で日本を勝利に導くことができれば、エースとしての価値は再び高まるはずだ。

(取材:元川悦子【メルボルン】、文・構成:編集部)