小さな子どもがいる人なら誰でも、カーターズ(Carters)を知っているだろう。ジョージア州アトランタに本社を置く同社は、アメリカとカナダで大人気の子供服ブランド。この10年で売上は平均10%、純利益は18%ずつ増加している。2016年第2四半期(4〜6月期)末時点で、米国に886、カナダに156の店舗を展開している。

カーターズは、知名度も信頼も高い、カーターズとオシュコシュビゴッシュ(Oshkosh BGosh)という2つのブランドを所有している。プライベートブランド商品の生産は行っていないが、ディスカウント大手のターゲットとウォルマート向けに、それぞれ特別ブランドや限定コレクションを提供している。

卸売り、小売り部門とウェブサイトを通じて60か国の顧客を相手にしており、ライセンス供与などその他の関係も含めると約100か国の顧客に子供服やアクセサリーを提供。米国内のベビー&幼児服市場(サイズ0〜7)においては17%を握っている。

2015年度(2016年1月2日まで)、カーターズの純売上高は30億ドル(約3,068億4,000万円)、純利益は4億10万ドル(約409億円)。希薄化後1株当たり利益は4.61ドル(約472円)だった。わずか10年前(2005年度)、純売上高は11億ドル(約1,125億円)、純利益は4,590万ドル(約47億円)だった。

現在、カーターズは米国外の60近い国に750の店舗を所有。国際事業の中核をなすのは、25の小売業者との卸売り契約だ。最近ではブラジル、インド、チリとEU(欧州連合)の一部加盟国でも販売を開始。経営陣は、毎日4万人を超える新生児が誕生する120億ドル(約1兆2,200億円)規模の市場、中国に大きなチャンスがあるとみている。

同社が最優先としているのは、サイド・バイ・サイド(隣同士でつながっている)形式のカーターズとオシュコシュの店舗数の拡大だ。現在、同形式の店舗は119あり、今後5年でさらに250店舗を増やすことを目指している。カーターズの店舗は新生児からサイズ8までの幅広い商品を提供し、オシュコシュビゴッシュの店舗は新生児からサイズ12までの遊び着やアクセサリーを提供している。

筆者が感銘を受けたのは、カーターズの商品がコストコ、JCペニー、メイシーズ、ターゲット、トイザらスやウォルマートで買えること。オシュコシュも同様に、コストコ、JCペニーをはじめ、ベビザらスなどで買うことができる。なかなかのラインアップだ。経営陣は顧客の各小売業者と協力して、季節ごとのプランを立てている。

会長兼CEOのマイケル・ケーシーは現場主義で、1997年に財務担当副社長として同社に入った。その後CFOを経て、2008年から同社のトップに就いている。同社に入る前は監査法人プライスウォーターハウス・クーパーズ(PwC)で働いていた。

2016年前半の同社の売上は、前年同期比5.1%増の14億ドル。純利益は5.0%増の9,020万ドルで、希薄化後1株当たり利益は1.75ドルだ。経営陣は、小売業にとって厳しい環境の中で自社製品に対する需要が以前よりも高かったことを喜ばしく思っている。2016年度の売上は前年比5〜6%増、利益は10%増になると予想されている。

見通しはかなり明るいが、これらの予想は、顧客の小売各社が慎重な姿勢をとっており、在庫をきわめて厳重に管理していることを反映している。

カーターズは子供服市場で支配的な地位を確立しており、これまでの成功実績も素晴らしい。同社の長期的な展望が楽しみだ。

Walter Loeb