パンドラは音楽ストリーミング大手かもしれないが、利用者数ではスポティファイやアップルミュージックには及ばない。月間アクティブユーザー数は7,800万人だが、そのほとんどが無料会員であり、良いビジネスモデルとは言えなかった。無料会員に広告を表示して得る利益よりも、有料会員を増やす方が圧倒的に利益につながるのは業界の常識だ。

そのパンドラが9月15日、新サービスの「Pandora Plus」を導入。月額5ドルという低料金のサブスクリプションサービスを開始した。現状ではパンドラの有料会員数はスポティファイの10分の1、アップルミュージックの4分の1にあたる400万人弱だ。

しかし、パンドラの未来は明るい。有料モデルのみならず、まったく新しい機能やプランでビジネスを拡大する可能性を秘めている。

広告モデルもさらに拡張

パンドラは発足当初から無料のストリーミングサービスを提供してきており、それがユーザー獲得の一因だった。Tidalやアップルミュージックとは違い、パンドラとスポティファイは無料サービスが重要だと知っていた。そして、パンドラは最近、無料サービスをさらに充実させるプレミアムサービスを発表している。
 
ユーザーは短い広告動画を見ることでスキップできる楽曲数が増えるようになる。これは多くの要望が寄せられていた機能だ。さらに最近聞いた楽曲のリストから再生できるようになるため、(完全ではないが)聴きたい曲を聴けるようになる。パンドラは依然としてオンデマンドサービスではないが、それに準じたサービスの提供を始めるようだ。

強力なブランド力

有料会員数ではライバルに劣っているかもしれないが、総ユーザー数に関してはパンドラが強い。オンラインラジオのパンドラは音楽ストリーミングでは間違いなく最も人気のあるサービスの1つであり、パンドラが誇る莫大な無料会員は極めて重要な存在だ。

多くの人にとってストリーミングは依然として新しいもので、他社の月額10ドルという価格には躊躇してしまう。その前提に立ってパンドラは競合らの半額の有料サービスを開始したのだ。

他社を圧倒する「月額5ドル」の衝撃

パンドラが導入した月額5ドルのサービスは同社に転機をもたらすかもしれない。この金額は業界で一般的な月額10ドルの半額であり、非常に魅力的だ。パンドラがよりリーズナブルな価格と新機能をアピールするなか、ライバルは対抗手段を編み出そうと奔走するだろう。

Hugh McIntyre