会議は私たちの貴重な時間を吸い上げていく。それをなんとかするためのアドバイスを読んで、実際に試したことがある人もいるだろう。しかし依然として、会議が多くの時間を無駄にし、それを不満に思う人が多いのはなぜだろうか––。

その理由は、これまでに耳にしてきたアドバイスの99%が、効果がないものだからだ。以下に、一般的なアドバイスが役にたたない5つの理由と、会議を「時間の無駄」にしないためのポイントを紹介する。

1.会議自体が問題だとしている

非生産的な会議の原因は、会議そのものではなく”明瞭さの欠如”だ。そして、会議はその明瞭さの欠如を露呈させ、増幅させるのだ。例えば、あなたが何を達成しようとしているのか分からないままデスクで仕事をしていても、誰も気に留めない。そうした人々が会議室に集まって話し合いになれば、何も達成できないのはほぼ確実ということだ。

確固たる考えや知識があり、外向的な人の集まりならば、どんなテーマももっと異なる、興味深い方向に率いていくことができるはずだ。

2.”手段”に重点を置いている

会議改善の手段としてまず挙げられるものに”アジェンダ”があるが、それは無駄を増やすことにつながる。なぜなら会議だけではなく、アジェンダを作成するのにも無駄な時間を使うことになるからだ。

もう1つ、よく挙げられるのが”時間枠”の設定だ。時間に制限を設けることで、その間に何かが達成されることを期待する。また、何も決まらなくても時間になれば終えられるから、浪費する時間も少なくて済むという考え方だ。だが時間制限は人々を焦らせて早口にはさせるかもしれないが、グループの意思決定能力を高めることはない。

3.出席者を管理するための規則づくりを提唱する

例えば、会議の開始時間に会議室のドアをロックするという規則。会議が生産的で出席者たちが重要な存在ならば、みんな開始時間に間に合うように集まるはずだ。そうでないなら、遅刻がいかに無作法かを説明すべきだ。

ほかには、ボールなどが自分に回ってくるまで発言してはならないという規則。一度に複数の人が発言しないようにするための規則だが、従業員が「順番に話す」方法を知らないなら、まずは効果的な会議の仕方ではなく礼儀を教えるべきだ。

携帯電話を会議室の入り口に置いておけ、というのもある。本当に意義ある会議ならば、みんな携帯電話のことなど忘れるはずだ。その他、椅子を置かないという規則。立ちっぱなしは居心地が悪く、出席者は早く会議を終わらせることに熱心になるかもしれないが、だが痛みが意思決定能力を向上させることはない。

4.出席者に役割を指示する

これも見当違いの取り組みだ。議事録作成者が律儀に記録を取ったとして、それがどう成果につながるのか。会議で行動リストを作った、あるいは決定を下したというのであれば、それを書き留めることには意味がある。だが単にメモを取るだけでは結果は生まれない。

タイムキーパーも同様に意味がない役割だ。大抵の場合、彼らはただ、会議にほとんど進展がないのに時間ばかりが過ぎていくことを最も痛感する人物になるだけだ。

5.根本的な原因に一切対処していない

会議は、始まった時にはなかった成果が生まれて初めて効果的だったと言える。それは出席者が、会議が終わる時に何が変わっているべきかを知っていてこそ、迅速かつ効果的に実現される。会議をすることで、何を決め、何をリストかし、どんんな計画をするかなどを具体的に描いて臨まなければならないのだ。

時間を無駄にする会議の根本的な原因は、その明瞭さの欠如だ。しかし、一般的なアドバイスはどれも「どうやって明瞭さを実現するか」を教えてくれるものではない。

今までの半分の時間で2倍の成果を出したければ、明瞭な目的(会議開始時と終了時では具体的に何が変化しているべきか)と明瞭なプロセス(どのような中間結果が最終的な成果につながるか)が必要だ。

そして中間結果であれ最終的な成果であれ、そのうちのどれを追求していくべきかが明瞭になっていなければ、最終目的を達成することもできない可能性が高い。

Ann Latham