企業は以前にも増して、社会保障の負担や働き方の柔軟性、各種の手当などを保証しなければ、優秀な人材を長期にわたって確保するのは難しいということを認識するようになっている。

米ワーキングマザー誌はこのほど、この問題に関して模範的な企業100社のリストを発表した。その中に名を連ねた各社は、女性が自らの働き方や生き方を決め、子を持つ従業員たちが自らにとって有用なリソースを得ることができるような文化の構築に向け、一層の努力を重ねてきた企業だ。

ワーキングマザーのスバ・V・バリー副社長兼ゼネラルマネージャーは、長期の育児休暇(当然、有給の)を認めることは、100社の中でも上位10社に入った企業には昔からある当然の制度の一つだと指摘。さらに、出産に関連して従業員に認められている福利厚生制度には、新たに考案されたものも多いと説明している。「企業は従来の医療保障にとどまらず、従業員の全般的な健康と幸福について考えるようになっている」という。

母乳を届けるサービスや進路相談も

コンサルティング会社A.T. カーニーは、給与の一部減額で一年間の育児休暇を認めているほか、復帰から最長一年間はパートタイムでの勤務(自宅から一定の範囲内で勤務地を選択)を認める制度を導入。また、同業のアクセンチュアは女性従業員に対し、16週間の有給の育児休暇と、復帰後一年間の勤務地の選択を認めている。そのほか、出張中には自宅に無料で母乳を輸送する支援も行っている。

育児休暇に加え、より年齢の高い子どもや障害のある子どもを持つ従業員への支援、子どもに関するさまざまな問題(進路相談など)についての相談サービスの提供を開始した企業もある。

これらに加え、不妊治療を支援するための制度を導入する企業も増加している。例えば、コンサルティング会社アーンスト・アンド・ヤング(EY)は、不妊治療費用または養子縁組にかかる費用を最高2万5,000ドル(約251万円)まで支給している。

100社のリスト作成にあたり、ワーキングマザーは対象企業を自薦で募集。応募した各社に対し、休暇や給付、保育に関する制度や従業員代表制度、昇進のためのプログラム、柔軟な働き方に関する方針、その他に関する約400項目の質問を提示。2015年12月14日から今年3月11日までに得られた回答をまとめた。

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Karsten Strauss