米国民は明らかに、ストレスでかなり参っている。アメリカ心理学会(APA)は10月13日、大統領選の影響で国民が受けているストレスに関する調査の中間結果を発表した。最終的な結果は、来年初めにも公開される予定だ。

調査で分かった主な内容は、支持政党にかかわらず、調査対象者の半数以上が大きなストレスを感じているということだ。選挙に関連してこうした結果が示されるのは、もちろん初めてのことではない。ある心理学者は、米国には「選挙ストレス障害」を発症している人たちがいると指摘する。

これまでのAPAの調査で分かっているのは、次の点だ。

・ 調査に協力した3,500人のうち38%は、ソーシャルメディア上での選挙に関連したやり取りが、ストレスの原因になっていると答えた
・ ストレスを受けていると答えた人の割合は、男女ともほぼ同水準
・ ストレスを訴える人の割合が最も高いのは高齢者(59%)で、次いでミレニアル世代(56%)、ベビーブーマー世代 (50%)、X世代(45%)

精神的な健康状態を回復し、大統領選が終わるまでの期間を何とか乗り切るために、APAは以下を実行してみることを勧めている。

1. 今こそ瞑想を始めてみる

研究結果によると、瞑想を続けると、時間の経過と共に脳のある部分が変化する。変わるのは、選挙戦が続いているこの時期に、活発に機能していると思われる部分だ。

例えば、瞑想はへんとう体の体積を減少させることが確認されている。へんとう体は、恐怖心などの感情を処理する役割を担うほか、体全体のストレス反応を抑える働きも持つ可能性があるとみられている。つまり、ある候補者に関する、あるいは候補たちの過去の行動に関するひどく不快なニュースが新たに報じられるたびに必ずスイッチが入る部分の働きを、瞑想が抑制してくれるかもしれない。

2. 「今」経験していることに注意を向ける

候補者に対して感じる正当な怒りの感情を押さえつけるのではなく、ただあなたがその瞬間ごとに持っている感情に意識を向けるようにすると、高ぶった感情の一部を消し去ることができる。

これが、マインドフルネスの基礎となるものだ。今経験していることを、シンプルで批判する心のない好奇心(例えば、「ああ、この候補の声を聞くたびに、私の胃は締め付けられて、首の後ろの毛が逆立つのだな」という観察)で捉えてみるのだ。これは、自分の感情を認識し、消すための良い方法だ。

3. 自分の感情に名前を付けてみる

これまでの研究や脳スキャンの結果から、感情を分類することが感情的反応を減らすことにつながるとの結果が示されている。

否定的な感情の微妙な違いを分類することができる人は、嫌悪感を持った、傷付けられた、うんざりだ、など、自分の感情を言葉で説明することができる。もしこれができるなら、あなたは大統領選の全てのプロセスにおいて、受けているストレスが比較的、少ない人かもしれない。

4. 自分でCBTを実行してみる

思考がネガティブになっている、恐怖に支配されている、そうした負のスパイラルに陥っていると思ったら、意識的に前向きな方向へ変える努力をしてみよう。こうした行動は、認知行動療法(CBT)と呼ばれるものだが、それを自分でやってみるのだ。

例えば、我慢ならない候補が大統領に就任した将来や、どの国に逃げ出そうかと思いを巡らせ始めたら、恐らく頭を使いすぎて最悪のシナリオを考え出したのだと認識した方がいい。それが分かれば、より論理的な思考に切り替えることができる。万一恐ろしい候補が選出されることがあっても、大惨事を回避するための抑制と均衡のシステムは、機能するはずだ。

5. 依存性があるものに溺れない

普段より多くお酒を飲んだり、たばこを吸ったり、現実逃避を図ろうとしたりすることもあるかもしれない。だが、これらは状況を悪化させるだけだ。

どうかしている今の状況から逃げたくなるのは当然のことだが、映画を鑑賞したり、友達と出かけたり、運動をしたり、健康的な方法でそれを実現する方がいい。「その」候補者のせいで、あなたが堕落するようなことがあってはならない。

6. できるだけ笑う

笑うことがストレスを減らし、健康と幸福を促進することはよく知られている。米国の現状を「面白い」とみることは難しいが、生活の中で何か面白いものに笑うことは、さまざまな面で私たちのためになる。

選挙についても、何かユーモアを感じられることを探してみることができる。例えば、「変な髪形」や「オレンジ色のファンデーション」、「パンツスーツを着た人たちのフラッシュモブ」などは、私たちが精神的に、大統領選の終盤の時期を乗り切るのに大きく役立つかもしれない。

Alice G. Walton