欧州の自動車市場の一部で、ディーゼル離れの傾向が見え始めた。自動車業界を専門とする英調査会社LMCオートモーティブによると、西欧で2016年9月に新車登録された自動車のうち、ディーゼル車が占める割合は47.9%となった。前年比では1.4パーセントポイント減少している。

今年8月にも、ディーゼル車のシェアは同2.7パーセントポイント下げており、LMCはこの傾向について、「今後も長期的に続く」との見通しを示している。

ただし、域内では9月の統計について、「実際はもっと減っているはずだ」と指摘する声もある。欧州の自動車関連の統計は、毎年3月と9月にひずみが生じるためだ。英国ではこの2か月にナンバープレートの年式が切り替えられることから、販売が両月に集中することが理由だ。9月の英国の販売台数は、フランスとイタリア、スペイン、ベルギー、ルクセンブルグの合計を上回っている。

シェアはセグメントでばらつき

ディーゼル車の需要についてみると、英国はその他各国の市場に比べ、好調を維持している。9月のディーゼル車の登録台数は、前年同月の45.9%から、46.5%に増加した。そのほかイタリアでも、前年同月の54%から57.5%に増えている。

だが、自動車業界に関するさまざまな情報を伝える英AIDニュースレターの編集者、マティアス・シュミットは、「現状からみれば、欧州各国の市場でディーゼル車の需要が減少する傾向は、今後も続くと見込まれる」「シェアも縮小を続けるだろう」と説明する。

さらに、「ディーゼル車のメーカー各社は、・・・ディーゼルの長所に対する消費者の信頼を回復するため、早急に対策を講じる必要がある」と指摘している。つまり、「クリーン・ディーゼル」は本当にその名が示す通りのものであるということを、事実に基づき、自動車業界として明確に示す必要があるというのだ。

欧州では、D、E、Fのセグメント(ラージカー、エグゼクティブカー、ラグジュアリーカー)に分類されるモデルではディーゼル車の人気が最も高く、顧客の獲得率は80%以上となっている。ただし、小型のA、Bセグメント(ミニカー、スモールカー)では2011年以降、その割合を約30%減らしている。

Bertel Schmitt