セ・リーグ2位の巨人は22日・中日戦(東京ドーム)で4−3のサヨナラ勝ち。だが先発・菅野智之投手(26)が8回3失点と好投しながら白星がつかず、入団から4年連続の2ケタ勝利達成に黄信号がともった。

 1点を追う9回2死一塁、ギャレットがバックスクリーン左へ23号逆転サヨナラ2ラン。3位・横浜DeNAとのゲーム差を「3・5」に広げ、2位確保へ前進した。

 高橋監督は「理想の試合展開ではなかったが、こういう勝ちはうれしい。ここぞというチャンスで打ってくれた」と助っ人をたたえたが、エースには注文をつけた。

 「悪いとは思わないが、せめて同点までというかね。やっぱり負けない投手になってもらわないと」

 菅野は4回までわずか1安打に抑えた。だが2点リードの5回、先頭・エルナンデスに左前打を打たれ「ずっと走者が出ていなかったのでバタバタしてしまった」。続く井領に一塁手前で打球が弾む不運な二塁打、さらに新人・阿部に2点適時打を許し同点に追いつかれた。

 6回にも無死二塁で荒木の適時打で勝ち越され、1点をリードされたまま8回限りで降板。黒星こそ消えたが9勝をあげてから2試合連続で足踏みしている。残り7試合。球団では堀内恒夫以来47年ぶりとなる、入団から4年連続2ケタ勝利の偉業は、ラスト1回の登板にかけるしかなくなった。

 「自分としてはもっと早く2ケタ勝っていれば楽になった。変に意識しちゃうと、チームにも影響が出る」

 菅野の個人成績もさることながら、クライマックスシリーズを戦うチームにとって気になるのは春先から上向いてこない右腕の勝ち運だ。好投しても打線の援護に恵まれなかったり、リードをもらってもこの日のように不運な打球に泣かされたり、守りのミスや救援陣の炎上でも白星を逃した。「これからのポストシーズンの短期決戦は一発勝負。内容よりも結果が全て。今日のような投球ではやられてしまう」と危機感を募らせる。

 求められるのは、どんな悪条件が重なろうとも相手に点をやらない圧倒的な投球。エースに課せられたハードルは高い。 (笹森倫)