福井市のユアーズホテルフクイの建て替えを軸としたJR福井駅西口エリアの再開発計画の基本構想案が12日、分かった。再開発エリアは中央大通りと駅前電車通りに挟まれた「三角地帯」(約8300平方メートル)で、ホテルとオフィスの複合ビル、コンベンション施設、マンションの3棟を建設する構想。駅前電車通りは、歩行者や路面電車が優先的に通行できる「トランジットモール」として整備を目指す。

 関係者によると昨年12月上旬、同ホテル周辺の地権者らでつくる「中央1丁目4東地区まちづくり協議会」(事務局・福井銀行)の会合で、再開発のコンサルタントを担う森ビルの子会社(東京)が素案として示した。交流、労働、居住の人口を増やし、新たなにぎわい拠点を創出するコンセプトが示されたという。

 ホテル棟の中層は各種オフィスフロアとし、一部は起業家らを集める「インキュベーション」施設を整備する。高層部のホテルの客室数は、現在のユアーズホテルの倍以上となる200程度を計画。大規模な会議やイベントの開催が可能なコンベンション施設は、約500人が収容できる規模のホールを整備して、ホテル棟とつなげる。マンション棟を含め、3棟とも低層部には商業施設を入れる。

 トランジットモールは、福井鉄道福井駅前線(通称ヒゲ線)が通る三角地帯に面した駅前電車通りを想定。市街地活性化に向け、一般車両の進入を制限して路面電車など公共交通機関のみが通行できる形態とし、駅前を訪れた人の周遊性を高める。

 再開発事業は、2022年度内の北陸新幹線の県内延伸に合わせて完成させる計画だ。素案には一部の地権者が慎重な態度を示しており、地権者の意見を取り入れながら合意形成していくとみられる。福井銀行の林正博頭取は、再開発事業の準備組合設立に向けた取り組みを本格化させる方針を示しており、組合設立後に基本計画をまとめるとみられる。