8度宙を舞った指揮官「感動した」

 涙を必死にこらえる姿が印象的だった。28日の西武戦。就任1年目の2012年のリーグV以来の優勝が決まると、日本ハムの栗山監督は帽子をとって、コーチ陣と握手し、抱き合った。そして始まった胴上げでは8度、宙に舞った。今季で引退する武田勝投手も3度、胴上げされた。優勝監督インタビューでは敵地のファンへの配慮、厳しく接した大谷へのねぎらい、北海道のファンへの特別な思いを見せるなど、情熱のある栗山監督らしいお立ち台となった。

――おめでとうございます。

「えー、その前に今日、ライオンズ最終戦で、ライオンズファンのみなさん、最終戦セレモニーの前ですが、少しだけ時間ください」

――8回胴上げされました。どんな気持ちで宙に舞っていましたか?

「感動しました」

――優勝を決める一戦、僅差の厳しい戦いでした。どんな気持ちでベンチで采配していましたか?

「ここまで頑張ってきた選手たちが、勝ちたくて勝ちたくてものすごく緊張しているのがこっちに伝わってきたので、とにかく何でもいいから早く勝たせてあげたいとそう思って見ていましたけど、本当によくやってくれました」

――開幕投手に使命した大谷がこの大一番で見事な投球を見せてくれました。

「ピッチングで1度もほめたことないですけど、最高でした」

――なかなか点の取れない中、レアードがひと振りで決めた。

「ブランドン(レアード)も、そんなに力を入れなくてもって思うくらい気合はいっていているのがわかった。あそこ、うまくさばいてくれて……。今年はレアードのホームラン、(中田)翔の打点、(西川)遥輝の足、そういったものが一つのチームの攻撃の核になっていた。最後そういう形がしっかりできたのはとってもよかったと思います」

最大11.5ゲーム差大逆転に「諦めていなかった」

――今季、ここまでを振り返り、ホークスと離れ、非常に苦しい前半戦だった。どんな思いで進めていったのですか。

「今年は我々も苦しかったけど、日本全国いろんな災害があった。特に北海道は来ないはずの台風であれだけの皆さんが苦しまれている姿を見た時に、我々が絶対に苦しいと言ってはいけないと思ってやってきた。そういった皆さんが最後まで諦めるなと、力をもらいました。ですから本当にファイターズの選手の頑張りではありますけど、北海道のみなさん、ファイターズを応援してくれたみなさん、力で我慢でき、勝ち切れたと思っているので本当に感謝しています」

――6月には一時最大11.5ゲーム離されました。監督はどんな思いだったのですか。

「僕自身はずっと言ってきましたけど諦めていませんでした。それを教えてくれたのはファイターズの選手たちでした」

――怒濤の15連勝 球団新記録を作りました。選手の成長した部分はどんなところですか。

「すべての面で進化してくれたし、まだまだ、ここから大きな勝負ありますけど、僕がということではなく、一人一人の選手が一番手応えとして、この世界でやっていける、勝負ができるんだという進化を見せてくれたので、夏場くらいからはほとんど僕は何も言ってないので、その成長を見ているだけに……。ただ、最後どうしても勝たせたかったと思ったので、よかったです」

念願の日本一へ「日本シリーズで置いてきた忘れ物を感じている」

――ホークスとのマッチレース。競り合いの中で見てきた選手たちはどんなプレーぶりだった。

「本当に頼もしかったですし、進化の速さも実感できた。私もそうですし、コーチのみなさん、選手が前に進んでくれることが一番の喜びだったし、力になったので、そういったのは僕らが語るよりもファンのみなさんが一番感じてくれていたと思うので本当によかったと思います」

――4年ぶりのリーグ制覇 就任の2012年の時とまた違った思いがあると思います。

「そうですね。優勝……うれしいっす」

――4年前とれなかったもう一つの頂を目指していく。

「僕がということではなく、選手たちが一番。日本シリーズで置いてきた忘れ物を感じている。そこを目指してしっかりやっていきたいです」

――この日を待っていた全国のファンの皆さんへ。

「北海道のみなさん、ファイターズを応援してくださった皆さん。本当にありがとうございました。今シーズン間違いなくひとつだけ確信したことがあります。ファイターズの選手たちは北海道の誇りです。ありがとうございました」