規定投球回未満で防御率タイトルならずも…「誰かが決めた小さな世界」

 日本ハムの栗山英樹監督が、2年連続の最優秀防御率のタイトルを逃した大谷翔平投手へメッセージを送った。

 大谷は21試合登板、10勝4敗、防御率1.86でレギュラーシーズンを終えた。4年ぶりのリーグ優勝を決めた9月28日の西武戦(西武プリンスドーム)で1安打完封勝利。140投球回としたものの、規定投球回数に届かなかった。

「元々、規定投球回数を考えるんだったら、こういう使い方をしていない。誰かが決めた小さな世界にとらわれてほしくない。翔平の器の中で、あいつのためだけを思ってやっている。批判を受けないといけないかもしれないが、もっと先へ向かって。誰も歩んだことのない道を進む。そのことしか考えていない」

 30日のロッテとの最終戦 (札幌ドーム)での出場はなかったが、登板させる考えもあったという。

「翔平にはもっと大切なものがある。感動とか涙とか勇気とか元気とか」

「昨日も考えた。(もっと先に)こういう選択をしておけば、とも考えた。『2年連続防御率のタイトルを取れたかもしれない』とオレだって思ったけど、翔平には、もっと大切なものがあるはず。みんなが喜べるために、感動とか涙とか勇気とか元気とか…そういったものを翔平は北海道のみなさんに与えてくれたと思っている」

 7月10日のロッテ戦(札幌ドーム)で右手中指のマメをつぶした影響で8月中は野手に専念。打撃でも規定打席には届かなかったが、一時は例外規定での首位打者獲得の可能性があったなど、リーグMVPへの期待も膨らむ活躍を見せた。

「最初で最後のタイトルのチャンスだったら、取らせにいかせたかもしれないけど、オレはアイツに『ナンボのもんじゃ。オレには関係ない』と言ってほしい。そう思ってくれていると、オレは信じている。記録も大事だけど、これから、もっと大きな記録とかタイトルを取っていくはず」

 日頃から大谷へ厳しく接する栗山監督だが、愛のこもったメッセージだった。