ダルビッシュ含む先発3投手の防御率は13.94、序盤に試合のトーンを決められず

 レギュラーシーズンはリーグトップの勝率を誇りながら、ブルージェイズに3連敗して地区シリーズ敗退が決まったレンジャーズ。必勝態勢で臨んだ第3戦は、延長10回の末に守備の乱れで決勝点を奪われ、サヨナラ負けを喫する展開となった。プレーオフ開始前まではハメルズ&ダルビッシュの“ダブルエース”を軸とする先発ローテが武器と言われたレンジャーズだが、失意の敗退が決まった直後、地元紙「ダラス・モーニング・ニュース」電子版は「敗退の戦犯は先発ローテ」と題した記事でバッサリと斬った。

 リーグ最高勝率のレンジャーズは、ワイルドカード(WC)ゲームを勝ち抜いたブルージェイズを迎えたが、アドバンテージとなるはずだった本拠地開催の第1戦と第2戦で、まさかの連敗。負けたら終わりと追い詰められた状況で乗り込んだ敵地で、流れを変えることができなかった。記事では、ロングリリーバーのクラウディオが地区Sでチーム最多タイの5イニングを投げたことに触れ、「先発ローテがすべてだったということ」と指摘。チームに勝機を与えられなかった先発3投手を糾弾した。

 第1戦ハメルズは3回1/3を投げて6安打7失点、第2戦ダルビッシュは5回を投げて5安打5失点、そして第3戦ルイスは2回を投げて5安打5失点と炎上。3人合わせて10回1/3を投げて17失点、7被弾、被打率.333、走者を21人も背負った。記事では「ハメルズは感情をコントロールできなかった。ダルビッシュは速球をコントロールできなかった。ルイスはスライダーをコントロールできなかった」と、各投手の敗因を分析している。

“ダブルエース”で2連敗、指揮官「あれが我々にとって非常に大きなチャレンジ」

 今季15勝5敗、防御率3.32だった左腕ハメルズ、右ひじ靱帯再建手術から復帰1年目ながら7勝5敗、防御率3.41だった右腕ダルビッシュ以外は、ややパンチに欠けるラインナップだったレンジャーズ先発ローテだったが、首脳陣は救援の補強に重点を置き、先発はペレス、ホランド、ルイスの復調に“賭けた”。だが、結果として「ルイスに賭けたギャンブルは奏功せず」。“ダブルエース”と称されたハメルズ&ダルビッシュも、期待を裏切る形になった。

 不本意な形で2016シーズンを終えたバニスター監督は「彼ら(ブルージェイズ)は臨戦態勢にあったし、非常によくバットを振ってきた」とブルージェイズ打線を称える一方、「しかも最初の2試合で、我々が誇る2先発投手から得点した。あれが我々にとって非常に大きなチャレンジとなった」と、2連敗スタートが誤算だったと話したそうだ。ハメルズ&ダルビッシュの1-2パンチは“レンジャーズ史上最強”と謳い、悲願の世界一奪取に盛り上げていた地元メディアのショックも大きかったようで、「2人のベストピッチャーが不調だった時点で、レンジャーズにシリーズ勝機はなかった」と、期待外れだった2人の不調を嘆いた。

 来季もハメルズ&ダルビッシュの“ダブルエース”を擁するレンジャーズが、今季敗退の悔しさをどう生かすか。2017年に向けての準備は、すでに始まっているのかもしれない。