楽天3位指名の茂木は新人王有力候補、117試合出場で打率.278の活躍

 今年も216人がプロ志望届を提出し、若者たちが明日のプロ野球選手を夢見ている。運命のドラフトは10月20日。各球団は競合、即戦力などを見極めながら、1位選手の絞り込みに入っている。だが、1位だけがドラフトの醍醐味ではないことは、今年の成績からも分かるはずだ。

 今季は阪神の高山俊外野手やDeNAの今永昇太投手らドラ1選手たちが存在感を示す一方、2位指名以下の選手でも輝きを放った選手が多くいた。楽天の茂木栄五郎内野手がその筆頭だ。

 ドラフト3位で早大から入団すると開幕1軍入りを達成。開幕戦では新人野手として球団史上初のスタメン起用となり、「6番・遊撃」で出場。1年目は通算117試合に出場し、ランニング弾2本を含むシーズン7本塁打、打率.278を記録。野手では18年ぶりとなる新人王の有力候補に挙がっている。

 DeNAの戸柱恭孝捕手も1年目から躍進を果たした。ドラフト4位ながら正捕手の座を獲得。124試合に出場。打率.226ながら巧みなリードでラミレス監督の期待に応えた。投手陣からの信頼も厚く、将来有望。高城、嶺井といった若き捕手陣と切磋琢磨しながら球団初のCS進出に大きく貢献した。混迷を続けた正捕手問題は解消に向かっている。

他球団の脅威となる可能性秘める阪神ドラ5・青柳

 日本ハムのドラフト2位左腕・加藤貴之投手は30試合に登板し、7勝3敗。防御率は3.45を記録した。7月下旬からローテ入りし、4連勝を挙げるなどリーグVに貢献。ロッテのドラフト2位の右腕・関谷亮太もローテに入って16試合に先発し、5勝6敗。5月21日の初登板では日大三の同級生・吉田裕太捕手とバッテリーを組んだ。ロッテの将来を担える右腕の飛躍に期待したい。

 巨人の新人ではドラフト5位の山本泰寛内野手が27試合に出場し、打率.256。2軍では主に1番で出場したイケメンルーキーはCS第1ステージでは2試合「2番・二塁」で出場した。まだ荒削りではあるが、思い切りのいい打撃は期待大。ヤクルトではドラフト5位の山崎晃大朗外野手がチームの新人野手では最も多い7試合に出場し、打率.167。12日に発表になったU23の日本代表メンバーに選出されたが、同じく代表にも選ばれたドラフト2位の高卒新人・廣岡大志内野手の存在も見逃せない。DeNAの三浦大輔投手の引退試合で本塁打を放つなど、2試合7打数3安打3打点、1本塁打 打率.429。山田2世として将来性のある打者だ。

 中日では支配下ドラフト6人中、5人が1軍に出場。なかでも4位指名の福敬登投手が開幕1軍入りを果たし、27試合に登板し1勝2敗。ロングリリーフもできる中継ぎとして5月7日の巨人戦で初勝利も果たした。阪神はドラ1の高山に続いて出場したのはドラ6・板山祐太郎外野手の40試合だが、サイド右腕の同5位・青柳晃洋投手が来季のローテ入りを果たせば、他球団の脅威となりそうだ。今季は13試合で4勝5敗、防御率3.29。7月7日の巨人戦では7回無失点、1安打の力投。タイミングを外す見事な投球は来年も見られるか。

広島で62試合に出場したドラ5西川、有望株揃うオリックス

 広島ではドラフト5位の西川龍馬内野手が62試合に出場し、3月27日のDeNA戦でプロ初安打となる三塁打を放つなど、少ない打席ながら打率.294をマーク。背番号63はかつて丸や田中が付けていた出世番号だ。次世代の内野手として期待は大きい。

 西武の呉念庭内野手はドラフト7位ながらチーム新人トップの43試合に出場。高校入学と同時に台湾から日本へ野球留学の形で来日。「先輩」たちは高校卒業後にそのままプロ入りを果たしたが、呉は第一工業大へ進学し、大卒野手としてのプロ入りとなった。8月9日に1軍に再昇格すると、3試合連続で勝利打点をマークするなど存在感を発揮。固定しきれなかったショートのレギュラー獲得へ期待がかかる。

 オリックスも来季以降、楽しみな選手が揃う。一番出場が多かったのはドラフト3位の大城滉二内野手。64試合に出場し、打率.224を挙げた。その他にもケガしてしまったがそれぞれ1試合に登板した近藤大亮投手、U23代表メンバーに入った青山大紀投手も近い将来のローテ候補。打率.290、10本塁打、34打点をマークしたドラフト1位・吉田正尚外野手の活躍が際立ったが、2位以下の指名選手でも楽しみな存在は多い。

 12球団で唯一ソフトバンクだけが新人選手の1軍出場がなかったが、昨季は育成指名を除く6人全員が高卒選手となっており、来季以降の登場を待ちたい。