故郷・石川で野球教室開催、子供たちと触れあう笑顔の2時間半

 巨人やヤンキースで活躍した松井秀喜氏が16日、石川県小松市にあるこまつドームで野球教室を開催した。

 松井氏の故郷・石川県で行われた野球教室には、小学校1年生から6年生まで38人の子供たちが参加した。中には、野球未経験者の子供もいたが、男子も女子も元気いっぱいに松井氏の指導を受けた。

 守備練習の後に行われた打撃指導では、投手役の松井氏が投げたボールを子供たちが打ち返したが、鋭い打球が松井氏を襲いかかることもしばしば。「すごいな」と言いながら機敏に打球をかわしながらも、笑顔が絶えることはなかった。

 最初は緊張の面持ちだった子供たちも、時間が経つにつれて肩の力が抜けたようで、2チームに分かれて行われたゲーム形式の練習中には、松井氏に積極的に話し掛け、和やかなムードでイベントは進んだ。その後、松井氏はフリー打撃で自らのバッティングを披露する番になったが、柵越えした打球はゼロ。「軟式のボールを使っているから難しいんだよ」と苦笑いしたが、外野まで届く大きな飛球に子供たちは大歓声。「あと3球」と言った後で続けて打ち損じ、子供たちから「まだまだ!」「打てるよ!」と励まされる場面もあった。

 質疑応答のコーナーでは、子供の頃にしていたトレーニングを聞かれ、「とにかく素振りをたくさんした。みんなもたくさん素振りをした方がいいよ」とアドバイス。「打球を強く正確に打つことが大事。好球必打っていうけど、甘い球を逃さずに打つことが大切」と打撃の基本を説いた。高校3年時にドラフト指名された時の気持ちを聞かれ「うれしかったよ」と笑顔を見せたが、松井氏の現役時代を知らない子供たちに「何位だったの?」と突っ込まれ、「もう24年も前だからな。みんな生まれてないよな」と豪快に笑った。

2冠の筒香を称賛「僕が(キャンプに)行った時からいい選手だった」

 イベントを終え、報道陣に囲まれると「自分の生まれ育った場所でプレーする子供たちに会えてうれしかったです。このイベントをきっかけに、野球は楽しいと思ったり、もっと上手になりたいと思うきっかけになったらうれしい。野球ではなくても、正しい方向に情熱を燃やしてほしい」と、約2時間半に渡るイベントを振り返った。

 また、日本最速165キロを投げて、日本シリーズ進出を決めた日本ハム・大谷翔平の話を伝え聞くと、「(二刀流は)今まで誰も歩いていない道で、彼しか分からない道。それで結果を残しているわけだから、すごいことだよね」と感心した。昨年の春キャンプで指導したDeNA筒香嘉智が2冠に輝いたが、しばしば語られるのが松井氏から受けた教えの影響だ。だが、「僕は何もしていない。僕が(キャンプに)行った時からいい選手だった。(2冠を取った事実こそが)いい選手ということですよ」と、筒香の持つ実力を称えた。

 松井氏は今後もニューヨークを拠点としながら、NPO法人「松井55ベースボールファウンデーション」を通じて野球教室などを開催し、野球の発展のために尽力していく予定だ。