通算2428安打&945四球のロフトン氏、有資格1年目で得票率が足りずに対象外に

 今季史上30人目のメジャー通算3000本安打を達成したマーリンズのイチロー外野手は、将来的なメジャー殿堂入りが確実視されている。そんな中、メジャー殿堂入りの権利を喪失した往年の名手が、殿堂入り候補のイチローや元ヤンキースのデレク・ジーター内野手らに“八つ当たり”している。地元紙「シカゴ・トリビューン」電子版が報じている。

“恨み節”を漏らしているのは、現在プレーオフで熱戦を繰り広げているインディアンスOBでもあるケニー・ロフトン元外野手。1991年にアストロズでデビューして以来送った17年の現役生活では、通算打率.299、出塁率.372、2428安打、622盗塁、945四球という輝かしい成績を残した。さらに、1992年から96年まで5年連続で盗塁王に輝き、1993年から1996年までゴールドグラブ賞を4回獲得、1994年から1999年は6年連続でオールスターに選出されている。

 輝かしいキャリアを送ったロフトン氏だが、全米野球記者協会の会員が行う殿堂選手を決める投票では、有資格1年目だった2013年に3.2パーセントしか得票できず、選考対象から外されてしまった。翌年も選考対象となるためには、最低でも5パーセントの得票が必要となるからだ。

“殿堂選手”という栄誉を手にできなかったロフトン氏は、その原因は3000安打に到達できなかったことにあると見ているようだ。「もしも殿堂入りに3000本安打が必要だと知っていれば、四球で出塁する努力をしなかっただろう」と、自分のプレースタイルを後悔しているという。

「もしも、こうなる(殿堂選手の選考から漏れる)ことが分かっていれば、自分は試合で非常に自己中心的なプレーをすべきだった。もっと盗塁をしていたし、四球で出塁しようと悩む必要はなかった。毎回スイングしにいっただろうね」

“恨み節”全開、「ジーターは四球を選ばなかった。イチローは速いけれど、盗塁をしようとしていない」

 そう“恨み節”全開だったというロフトン氏は、「ジーターは四球を選ばなかった。イチローは速いけれど、盗塁をしようとしていない。私は何としてでも出塁しようとした」と、3000本安打の偉業を達成した2人のレジェンドに矛先を向けている。

 実際の成績を見てみると、ジーターは20年間のキャリアで3465安打に加え、ロフトン氏を上回る1082四球を記録。一方、イチローはメジャー16年間で3030安打、626四球、508盗塁に達している。

 1990年代後半に訪れたインディアンス黄金期には、マニー・ラミレス、ジム・トーミ、カルロス・バイエガ、アルバート・ベルら主軸の前に出塁し、彼らの長打で生還していた。中でも、ベルは1995年から2季連続で打点王に輝いたが、「私が出塁しなければ、打点は挙げられなかった。ソロホームランだけでは135打点を挙げられない」と主張。自身がいかにチームプレーヤーだったかについて訴えている。

 ロフトン氏が「自己中心的なプレー」をしていれば3000安打に達していたのか? 今となっては、その答えは分からないままだ。殿堂入り投票の選考対象から外れてしまったことが不運だが、素晴らしい功績を残したことは事実。栄誉を手にできなくても、その勇姿はファンの記憶に刻まれているはずだ。