手術明けのダルビッシュも上々の評価、「三振を奪う能力は進化し続けている」

 2016年のレギュラーシーズンを終え、ポストシーズンに突入したメジャーリーグでは日々、熱戦が繰り広げられている。そんな中、米スポーツ専門ニュースサイト「ブリーチャーズ・レポート」が今季15試合以上に先発した投手を対象に格付けを実施。トップ80を選出し、日本人4投手がランクインしている。

 選出の基準となったのはコントロール、奪三振、捉えにくさ、仕事量の4項目。独自の試算でポイント化され、計100点満点で評価されている。

 今回の特集で57位に選出されたのはレンジャーズのダルビッシュ有投手。今年5月に右肘の靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)から復帰。その後、一時的に故障者リスト(DL)入りしたが、復帰後はシーズン最後まで投げ抜き、7勝5敗、防御率3.41をマークした。長期離脱から復帰後の球速アップも話題となり、手術から復帰後1年目の成績としては上々の成績を残した。

 特集では奪三振の項目で25点満点中19点の評価を与え、合計57ポイントを獲得。寸評では「驚異的とも言える三振を奪う能力(奪三振率11.5)は進化し続けている。ユウ・ダルビッシュは復活を遂げ、球種には更なる磨きがかかっている。球速も増し、スライダー、カーブホールそしてカッターの空振り率は2桁を記録している。彼のボールを捉えるのは困難である。よくぞ戻ってきた」と評している。

 続いて登場する日本人投手はマリナーズの岩隈久志投手だ。合計60ポイントで44位にランクイン。今季は自己最多の16勝(12敗)をマークし、シーズン199イニングを投げて先発ローテを守った。防御率は渡米5年でワーストの4.12だったが、記事ではコントロールの項目で30点満点中27点の高評価をつけ、仕事量も20点満点中18点。寸評では「マリナーズはヒサシ・イワクマがボールを手にする時、2つのことを期待している。優れた制球力(与四球率2.1)は球数を抑えることができる。また、結果として最低でも6イニング投げ抜くことができる」と評している。

前田は「お買い得なザック・グリンキー」、田中は「信頼のできる投手であり続けた」

 またメジャー1年目ながらトップ20入りを果たしたのはドジャース前田健太。今季広島から移籍した右腕はダルビッシュと並ぶ日本人1年目最多タイの16勝(11敗)を挙げ、防御率3.48をマークした。4項目とも高水準の評価で合計76ポイントを獲得しており、16位に選出。寸評では「ケンタ・マエダはお買い得なザック・グリンキーだ。彼は四球を恐れずストライクゾーンの隅をついてくる」、「仕事量はさておき、マエダはドジャースの期待に応えた。制球力、配球を駆使し彼はバットの芯を外し、空振りを奪っていった」と高評価を下している。

 そして日本人トップの14位にランクインしているのはヤンキース田中将大。今季はメジャー3年目にして初めてシーズンを通して投げ抜き、自己最多の14勝(4敗)、防御率はリーグ3位の3.07。シーズン200イニングまでわずか1/3イニング届かなかったものの、一時は米メディアの間でサイ・ヤング賞候補に挙げられるほど安定した投球を見せていた。そんな右腕はコントロールの項目で30点中29点、仕事量で20点中19点の高評価を受け、78ポイントを獲得。寸評では「タナカは肘に時限爆弾を抱えていると思われていた。しかし、彼はマウンドに立ち続け信頼のできる投手であり続けた」、「彼はかつてのように三振を奪える投手ではないが、巧みな投球を見せている」と評している。

 また、今シーズン途中で事故のために急逝したマーリンズのホセ・フェルナンデス投手が80ポイントで9位にランクイン。上位では5位にタイガースのジャスティン・バーランダー(84ポイント)、4位にカブスのカイル・ヘンドリックス(85ポイント)、3位にメッツのノア・シンダガード(86ポイント)、2位にドジャースのクレイトン・カーショー(86ポイント)、1位にナショナルズのマックス・シャーザー(89ポイント)が選出されている。2シーズン連続で228イニング超えを果たし、20勝7敗、防御率2.96、リーグ最多の284奪三振をマークしたシャーザーは奪三振と仕事量で満点の評価となっている。

 今季メジャーで登板した日本人先発投手は手術明けのダルビッシュを除き全員が2桁勝利を記録。各球団で先発ローテの柱として活躍した。今回の特集でもダルビッシュを含めた全4投手がトップ80に入る評価を受けており、来季に向けて期待を抱かせる結果となっている。