ギャラクシー賞月間賞:
「かたらふ〜ぼくたちのスタア〜」

毎週土曜放送
17:00〜17:30
フジテレビジョン

 1991年に始まり、 2016年に幕を閉じた「ライオンのごきげんよう」。この番組で、25年間にわたって司会者を続けてきた小堺一機が、土曜の夕方に始めた新レギュラー番組が「かたらふ〜ぼくたちのスタア〜」だ。 「かたらふ」には、サブタイトルに「ぼくたちのスタア」とついているように、ゲストが小堺を相手に愛する「スタア」たちについて話す。小堺も、それぞれの「好き」にのっかり、積極的に自身の思いを語るため、月〜金の昼に見せてきた小堺とは違った、角度のある発言に「おっ」と思わされることもしばしばだ。

 7月は2日と9日に、芸人のナイツが中川家やサンドウィッチマンといった「漫才師」について、 30日にはYOUが“抱きたかった”という俳優たちを紹介した。  

 これまでにも、「笑っていいとも!」のテレフォンショッキングや、「徹子の部屋」など、一人もしくは一組のゲストの話をじっくりと聞くトークバラエティというものはあったが、この番組には新鮮味を感じる。それはなぜなのかと考えると、単純だが、ほかのトークショーは、ゲストの人となりを聞き出し、その人のエピソードを披露してもらうことがほとんどだが、この番組は、ゲスト自身のことではなく、ゲストが大好きなスタア=他者について話すことが理由なのではないか。ありそうでなかった企画なのである。

 最近までのバラエティでは、その人の素や内面がどこまで掘り起こせるかがキモだったが、それもそろそろ手詰まりである。だからこそ、より素を引き出そうと「酔っぱらって話す」系のトークバラエティが乱立したのが昨今だったのではないだろうか。

 この「かたらふ」では、ゲストの好きなものを語らせることで、素とも内面とも違うものが引き出せる。しかも、好きなことを語る芸能人たちは、ある意味、その道の評論家のようでもあり、同時に熱いファンのようにも見える。好きな人のことを話すことは、その人が自分自身のことを話す以上に、新たな一面や、考え方が見えたりするのである。(西森路代)

★ギャラクシー賞月間賞とは?=NPO放送批評懇談会が、優れた番組を自主的に選び出す制度。月間賞に選ばれた番組は、年間のギャラクシー賞審査に自動的にエントリーされる。