◇国内男子◇アジアパシフィック ダイヤモンドカップ 3日目(24日)◇茨木カンツリー倶楽部 西コース(大阪府)◇7320yd(パー70)

日本ツアーとアジアンツアーのシード権がかかる一戦で、無印の17歳がスリーダイヤの栄冠へ王手をかけた。タイ出身のパチャラ・コンワットマイが3日連続のアンダーパーとなる「69」で回り、通算8アンダーとして単独首位をキープした。

「アイアンショットが思った通りにいかなかったけれど、1Wやパットは冷静に、いつも通りプレーができました。緊張もしませんでした」。タイの若きスターは強心臓だ。アマチュア時代の2013年7月に14歳で母国ASEANツアーで初優勝。世界のプロのトーナメントでは最年少とみられる。昨年には、アジア下部ツアーでも史上最年少優勝記録を作った。

初めてメジャーの舞台を踏んだ7月の「全英オープン」では、今年の最年少出場選手として大いに注目された。ジェイソン・デイ(オーストラリア)をはじめ、多くのスターからも声をかけられた。その実績が認められ、今大会に推薦出場している。

漁業関係の仕事を営む父の勧めで幼少期にゴルフを始め、最近では先輩プロのキラデク・アフィバーンラトのコーチの指導を受けている。学校では英会話のほか、韓国語も勉強中。「長い時間ではなく、短い時間で集中して練習する」というのがモットーだという。

シャツの左胸に刻まれるのは、メーンスポンサーのブンロート・ブリュワリー社が製造するタイの「シンハー・ビール」。未成年だが「シンハーには水のブランドもあるんですよ。ノンアルコールも」と笑う。ほかにも、携帯電話会社や自動車のパーツ会社といったタイ国内の大企業のサポートを受ける超有望株だ。

あす17歳145日で優勝すれば、日本ツアーでは史上3番目の年少記録を樹立することになる。ちなみに最年少記録と2番目は、2007年「マンシングウェアオープンKSBカップ」の15歳245日、08年「マイナビABC選手権」の17歳46日と、いずれも石川遼だ。

アジアンツアーでは2005年に「ダブルAインターナショナルオープン」をアマチュア時代に17歳5日で優勝したチンナラト・ファダンシル(タイ)、08年「ミデア中国オープン」を制したノ・スンヨル(韓国)の17歳143日に次ぐ、こちらも3番目の年少優勝記録。

名前のパチャラは「ダイヤモンド」を意味する。大会名からしても、記念すべき勝利を挙げるにはこれ以上ないトーナメントかもしれない。(大阪府茨木市/桂川洋一)