◇米国男子◇ツアー選手権byコカ・コーラ 3日目(24日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7385yd(パー70)

後半に痛恨のトリプルボギーを喫しても、消沈したままで終わらないのが今の松山英樹だ。首位と4打差で迎えた後半14番で7打をたたいたが、上がり4ホールで3バーディを奪い返す底力を発揮。6バーディ、1ボギー1トリプルボギーの「68」と2つ伸ばし、首位と3打差の通算5アンダー5位で最終日に突入する。

ピンまで213ydを残した14番の2打目で、目を疑うミスショットが飛び出した。フェウェイから4Iで放ったボールは右に大きく曲がり、高さ10mほどのギャラリースタンドを覆う屋根の上へ。競技委員の裁定により罰打なしでフェンス際からドロップしてからの39ydの3打目は「下をくぐるのを怖がってトップ。予想外だったのでショックだった」とグリーンをオーバーした。4打目のアプローチもグリーンに届かず、5オン2パットとした。

この時点で通算2アンダーまで落とし、重たい空気が周囲を包んだ10数分後。松山は15番のグリーン上で、気迫あふれるガッツポーズを繰り出した。2日目は1打目を手前の池に落とした、226ydの池越えのパー3。先ほどミスした4Iでピン右手前9mに乗せると、これをねじ込んで力強く右こぶしを握りしめた。

「15番が入ってくれたことで、その後も気分良くプレーできた」と息を吹き返し、17番では138ydから3.5mにつけて5つ目。最終18番(パー5)では261ydから3Wでピン左8mに2オンし、3日連続のバーディで締めくくった。終盤のラストスパートで首位と3打差に再接近し、逆転優勝への望みをつないだ。

「自分の状態が(首位との)差を考えられる感じではないけれど、この3日間みたいに粘り強くできれば。良いパッティングができればチャンスはあるのかな、とは思います」。今季2勝目となれば、わずかではあるが年間王者とボーナス1000万ドル(約10億円)の可能性も残している。苦手としてきたコースに最高の記憶を刻む、3年目のシーズンの締めくくりとしたい。(ジョージア州アトランタ/塚田達也)