重度認知症患者に対するデイケアで診療報酬を不正受給した疑いなどが強まったとして、岐阜県警生活環境課と岐阜羽島署などは22日、詐欺と補助金適正化法違反の疑いで、羽島郡笠松町にある社会福祉法人の関連施設数カ所を家宅捜索した。今後、法人関係者から任意で事情を聴き、容疑が固まり次第、書類送検する方針。  この社会福祉法人は笠松町と各務原市で心療内科や特別養護老人ホーム、ケアハウスなどを運営している。  捜査関係者によると、各務原市の心療内科で昨年、作業療法士がいないのに重度認知症患者にデイケアを行い、診療報酬を不正受給した疑いが持たれている。同市のケアハアスでも昨年、看護職員がした医療行為をケアハウスに隣接する診療所の医師が行ったとして診療報酬を不正に得た疑いがある。  笠松町の精神障害者就労継続支援施設では2014〜15年、サービス管理責任者がいないのに、作業訓練に伴う国の補助金の交付を不正に受けた疑いもある。  この社会福祉法人を巡っては、県警が昨年8月、医療法違反の疑いで心療内科や薬局などを家宅捜索し、患者のカルテや処方箋など約千点を押収した。弁護団は容疑と関連性のない証拠品を押収したなどとして、岐阜地裁に押収処分の取り消しを請求。地裁は235点の取り消しを認めた。  同法人は、家宅捜索前に岐阜新聞の取材に対し、重度認知症患者のデイケアを作業療法士がいないのに実施したのではないかという問いに「全くでたらめです」と、弁護士を通じてコメントしている。