2016年4月11日の記事を再掲載しています。


さすがソニーの貫禄。

Oculus Rift、HTC Viveとバーチャルリアリティ(VR)ヘッドセットが相次いで発売される中、ソニーのPlayStation VR(以下PS VR)の発売日も今年10月と発表されました。今の開発段階でどんな風に仕上がりつつあるのか、米GizmodoのAlex Cranz記者が数時間のデモで体験してレポートしています。以下どうぞ!

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PS VRの発売日がわかったときは、期待と不安が入り混じった感情を抱きました。巨大なヘッドセットにPlayStation Camera、それにPS4のまずまず程度のパワーで、Oculus RiftやHTC Viveと戦えるのかどうか疑問を感じたんです。でも実際試してみて、そんな不安は杞憂だったと断言できます。

僕は昨日PS VRを数時間使ってみて、10月の発売が待ちきれなくなりました。素晴らしい製品になるポテンシャルがはっきりと感じられました。PS VRの使用感には、とても自然かつシンプルな良さがあるんです。

HALOの開発者が作ったHighwire Gamesのゲーム「Golem」では、いろんな大きさのゴーレムの世界をうろつけます。デモではこれが1番面白くて、VRの可能性を最大限活用している気がしました。体を傾けることで前後に移動でき、より大きく傾ければ動きが速くなるなどヘッドトラッキングの精度の高さも体感できました。PlayStation Cameraはわずかな動きにも反応し、向いている方向をきちんと認識しています。



ただ問題もありました。コントロールがときどき過敏すぎる感じだったり、VR酔い予防のため、下を向いているときは前に進まなかったりしました。

Golemは僕がこれまでプレイした中でもっともアクティブなゲームでもあり、疲労を感じるほどでした。というのは剣で戦う部分があって、僕は戦闘シーンになるといつもスターウォーズの気分ではっちゃけちゃうんです。

そんな僕の興奮とデモの未熟さがあいまって、未解決の問題も見えてきました。僕が攻撃をブロックしたり反撃したりする動きはゲーム側の想定より少し早かったので、どんなにコントローラー/剣を伸ばしてもそれが認識されなかったんです。そのためときどき敵を取り逃がしたり、顔面に剣を受けたりしていました。



でも現段階のPS VRは開発版で荒削りながら、非常に完成版に近いところまで来ています。Oculus RiftやHTC Viveが開発版だったときの完成度とは、全然違います。

まず、ヘッドセットとコンソールの間に必要なプラグはひとつだけでした。HTC Viveの場合コードやらポートやらが無数にあったし、Oculus RiftだってヘッドセットとPCの間にはUSBケーブルとHDMIケーブルが最低限必要でした。PS VRには、製品版までこのシンプルな形で行ってほしいです。

次に、ヘッドセットの装着から焦点を合わせるまでがとても簡単でした。Oculud RiftもHTC Viveも、コンテンの焦点を合わせるには、特にメガネをかけている場合は調整が必要でした。Oculus RiftやHTC Viveのカスタマイズ性の高さも良いんですが、PS VRみたいにすぐ使えるのも大事です。デモの間は何回もヘッドセットを付け外ししましたが、PS VRはとにかく顔にちゃんと着ければよくて、焦点がぱっと合わせられました。

唯一本当に問題だったのは、汗です。PS VRではゴムとかプラスチックとかが顔にあたる部分が大きくて、デモでは前に使ってた人の汗をふかなきゃいけませんでした。だからこのまま製品化されると、暖かい部屋で友だちとプレイするときなんかにちょっと抵抗感があります。



この3月は息をするようにVRヘッドセットを試してきましたが、それでもPS VRがこれほど新鮮に感じられるのは驚きでした。ここには、Oculus RiftやHTC Viveにはない「洗練」があります。それが技術的な差なのかどうか、まだはっきりわかりませんが。

考えてみれば、HTC Viveを作ったのはスマートフォンメーカーのHTC、Oculus RiftはKickstarter発のスタートアップです。それに対しPS VRを開発しているのは世界有数の家電メーカーたるソニーで、彼らは単にガジェットだけでなく、ゲームにおいて何十年もの経験を積んでいます。またPS VRは後発となった分、Oculus RiftやViveの初期の失敗から学んでいるはずです。

というわけで、PS VRのデモは素晴らしかったです。この調子をキープした製品版が登場してくれるを祈るばかりです。


source: PlayStation / YouTube

Alex Cranz- Gizmodo US[原文]
(miho)