250万台リコール後の代替機までも…

米ルイビル空港のサウスウェスト航空機内で4日、乗客のGalaxy Note 7がモクモクと煙を上げだし、乗客が全員緊急避難する騒ぎがありました。アメリカでは「もうNote 7は販売停止にしたほうがダメージコントロールになるんじゃないか…」という声まで広まっています。

燃えたNote 7は、電池炎上リコール発表後、AT&T販売店で9月21日に買った新バージョンだと、持ち主のBrian GreenさんはThe Vergeに話しています。端末には交換後の安全な製品であることを示す黒い「■」のマークもついているし、端末番号をSamsungのサイトで入力すると「よかったですね! こちらは欠陥モデルではありません!」と出るので、それは嘘じゃなさそうです。



Greenさん曰く、「電源を切ってポケットに入れたらポンと音がして煙が出てきたため、すぐ床に放り出した」のだとか。搭乗員が消火器で消しましたが、あとで機内に荷物を取りに戻ったGreenさんの同僚の話では、「カーペットが燃えて床まで焦げていた」そうです。リチウムイオン電池って消えにくいらしいんですね…。


Galaxy Note 7のリコール


Galaxy Note 7は海外で8月19日発売されたSamsungの大型スマホです。「今年のiPhone 7は6そっくりになるらしい」という情報を年初にキャッチしたSamsungは、「よし! Note 7で一気に差をつけてやる!」と張り切って発売日を早め、サプライヤーにものすごいプレッシャーをかけて作らせ、最後は社員がサプライヤーのところに寝泊まりして間に合わせた意欲作。ところが発売直後に加熱・爆発の被害が続き、9月2日には出荷停止と自主交換プログラムを発表する事態となりました。

その後もアメリカでは充電中に車庫やジープが燃える被害が相次ぎ、15日には消費者製品安全委員会(CPSC)と正式に250万台の全品交換を発表しています。CPSCの発表によると米国内の被害報告は92件で、うち26件がやけど、55件がボヤとのことです。

愛車のジープが燃えたオーナー


日本は未発売ですが、いちおうJALのサイトには機内の使用も預け入れもとりあえず禁止というお触れが出ていますよ。


なぜ燃える?


さて、気になる原因ですが、「電池のマイナーな欠陥が原因」で、急速充電も関係しているのかもしれない、とSamsungはウォール・ストリート・ジャーナルに語っています。ブルームバーグが入手した韓国当局宛ての同社の初期調査報告でも、電池の製造工程で内部のプレートに圧力がかかりすぎて、プラスとマイナスの接触で発火を招く不具合が生じてしまったのかもしれない(もっと調べないとわからないけど)、とありました。一方、米CPSCは、携帯のコンパートメントより電池が微妙に大きいため、それを押し込めて高密度になってショートしてるんじゃ…ってな見方を発表しています。

しかし安全なはずの代替機(Samsungは「未確認」としていますが)まで発火となると、もっとややこしくなってしまいますね…。英ウォーリック・ビジネススクールのMark Johnson准教授も次のような見方を発表していますよ。

「リコールも2回目となると、コストとイメージダウンが大きい。発売中止という結果を招いてしまうかもしれない。最新の事例は、これが単に下請けから仕入れた電池の問題にして終わる話でもないことを示唆している」

詳しい原因は連邦航空局とCPSCが調査中です。仮に交換品も燃えることがわかった場合(中国では郵送されてきた交換品が燃えてます)、2回めのリコールが避けられないような雲行きです。


image: The Verge
source: The Verge, ABC, Fortune, Dallas News

(satomi)