バカポカリプス!

伝説的なカルト映画「デス・レース2000年」(1975年)のリブート作である「Death Race 2050」(原題)の予告が公開されました。奇しくも「ブレードランナー」の続編の翌年設定ですが、この1年の間に人類に何が……?

「デス・レース2000年」といえば、B級映画の帝王ロジャー・コーマンがプロデュースし、売れる前のシルベスター・スタローンがたった1,000ドルのギャラで出演していることでも有名な不謹慎映画の金字塔。なんと今回のリブートはロジャー・コーマン自らが再びプロデュースを手がけています。

Universal Pictures Home Entertainmentが公開した予告編がこちら。



オリジナル版のスピリットを受け継ぐ仕上がりに感嘆……2016年にこのテイストの画を撮れることが逆にすごい。チープでバイオレントで超かっこいい殺人カーの造形センスも健在!

すでにあらすじも発表済みです。

「そう遠くない未来、アメリカは暴力的な疑似エンターテインメントの力で大衆の不満を鎮める巨大企業によって支配されていた。今年の暴力エンタメの演目は“デス・レース”。いかにたくさんの歩行者を轢き殺したかによってポイントが加算され勝敗を決する、死の大陸横断レースである! 大衆の人気を誇る現チャンピオンは、体の半分が機械仕掛けの男・フランケンシュタイン。しかし彼はまだ知る由もなかった。助手席に同乗するナビゲーターが、反政府組織のスパイであるということを──。」

ということで、こちらも何ひとつ変わってないですね!

「レース中に轢き殺した通行人の数で得点を競う」「被害者は病人や老人などの社会的弱者であるほど高得点」というデス・レースの最低な鬼畜ルールもそのままみたいです(2008年にジェイソン・ステイサム主演で作られたリメイク「デス・レース(原題:Death Race 3000)」では、この通行人轢死ポイント制という最重要ルールがなかったことになっていましたが)。



今作では映画『ホビット』三部作のアゾグ役やドラマ『ARROW/アロー』のスレイド・ウィルソン役で知られるマヌー・べネットがフランケンシュタインを演じ、『時計じかけのオレンジ』のマルコム・マクダウェルが大会のチェアマン役として出演するとのこと。



ロジャー・コーマンといえば、長年にわたって超低予算のインディペンデント映画を量産しまくり(一説には監督作50本以上、プロデュース作500本超え!)、彼が映画製作にあたって低賃金でこき使った若者たちは「デス・レース2000年」のスタローンのほかにもジャック・ニコルソン、ロバート・デ・ニーロ、マーティン・スコセッシ、ジェームズ・キャメロン、フランシス・フォード・コッポラ、スティーブン・スピルバーグなど、なぜか後にめちゃくちゃ大成した人材ばかりという、伝説のプロデューサーです。

“安っぽい見世物映画”と揶揄されることもありますが、コーマン作品に通底しているのは「巨大な体制にアンチの中指を突き立てる虐げられた人々の反逆」というテーマ。そのインディー魂と痛快な一代記は、ドキュメンタリー映画「コーマン帝国」(2011年)や著書「私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか―ロジャー・コーマン自伝」(早川書房)にて垣間見えます。

「Death Race 2050」は劇場公開の予定はなく、2017年1月17日にアメリカ国内にてDVD発売予定。


image: YouTube
source: YouTube, Gizmodo io9

(ブル東中野)